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くすりの話

第30話 花粉症の薬


2011年6月/磐田市立総合病院 薬剤部

花粉症の方にとっては憂鬱な季節になりました。
花粉症のお薬は市販薬・処方薬ともに数多くありますが、3大症状のくしゃみ・鼻水・鼻づまりに対するお薬として、飲み薬と点鼻薬についてご紹介します。

飲み薬

第1世代抗ヒスタミン薬

くしゃみ・鼻水を起こす代表的な化学物質のひとつであるヒスタミンの働きを抑えます。すぐに効果が見られますが、持続性はありません。眠くなる・口が渇く等の副作用があります。多くの市販薬に含まれている成分ですが、緑内障や喘前立腺肥大症の方には使用できません。

第2世代抗ヒスタミン薬

第1世代と比べて副作用が少なくなっています。効果が出るまで2週間程度かかります。以前は処方箋が必要な成分でしたが、市販でも売られるようになったお薬です。

抗ロイコトリエン薬

ヒスタミンと同じようにアレルギー性鼻炎を起こす原因物質であるロイコトリエンの働きを抑えます。抗ヒスタミン薬に比べて鼻づまりに対する効果が高いと言われています。飲み始めて1週間程度で効果が見られます。

遊離抑制薬

ヒスタミンやロイコトリエンの分泌を抑えるお薬です。効果がマイルドなので、シーズン初期や、症状が軽い方に使用します。

ステロイド薬

副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、炎症を抑える効果があります。副作用があるため、特に症状が強い時のみに短期間で使用します。 飲み薬と同様に副作用の理由から、ステロイドの注射はガイドラインで推奨されていません。 薬を経管栄養チューブから投与する場合に錠剤やカプセル剤を粉末状にせず、そのままぬるま湯(約55℃)に入れて溶かし崩壊させて投与する方法です。

点鼻薬

ステロイド薬

点鼻薬は鼻の炎症している部分にのみ投与するため、飲み薬に比べてお薬の量が少なくて済みます。そのため、副作用が少ないが効果は強いという特徴があります。くしゃみ・鼻水・鼻づまりすべてに効果があります。

血管収縮薬

鼻づまりに対して効果があります。使用してすぐに効果が見られますが、数時間後には再び血管が広がり鼻粘膜が腫れるリバウンドを起こします。そのため、使い続けるとかえって鼻づまりがひどくなることがあります。市販の点鼻薬に含まれていることがあるので、注意が必要です。
花粉症の患者さんはそれぞれに発症する時期・症状・経過が異なります、薬による治療効果や眠気などの副作用の症状も違いますので、かかりつけの医師にご相談ください。
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