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部門

臨床検査技術科


臨床検査技術科について
臨床検査は、疾病の診断、治療法の決定、経過の観察などを判断する上で重要な指標となっています。当臨床検査技術科では、診断・治療が効果的かつ効率的に行われるよう迅速な検査報告につとめ、診療に役立つ検査情報提供を行うとともに採算性の高い検査部門運営を目指しています。

業務内容は、血液、尿等を対象とした分析検査、安全な輸血のために製剤管理や適合血選定を行う輸血検査、細菌疾患の原因菌の検出と院内感染防止の役割を担う細菌検査、身体そのものを対象とした生理機能検査、組織・細胞を対象とし疾病の最終診断を行う病理検査があり、検査システム、検査機器の保守点検、整備、精度管理を確実に行い、処理能力の維持と機器のバックアップ体制を確保することによって、24時間365日、救命救急や診察前検査にも対応できる「止まらない検査室」を実現しています。

また、医療の安全と質の向上を目的に、院内委員会活動や危険予知トレーニング、5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)などの小集団活動を積極的に進め、安全環境の整備、職場の安全文化の醸成に努めるとともに、技師会研究班活動への参加や、積極的な学会活動の推奨、支援を行い、得られた知識をフィードバックすることによって検査科、病院のレベルアップを図っています。

臨床検査技術科 理念

「信頼される検査室」

~院内からも院外からも目標とされる検査室になる~

  1. 積極的に多様なニーズに対応
  2. 検査技術の精度向上
  3. 個人の能力向上
  4. 発信と提案
  5. 協力(検査室内)と思いやり

検査室以外で行う業務

採血業務

外来採血:年間 約67,000件(中央採血室)
病棟採血:年間 約16,000件(救命救急、周産期を除く全体の60%実施)
採血管管理(病棟、外来処置室の在庫)

健診業務

心電図、肺機能、超音波(腹部、乳腺、頸動脈)
健診センターへ午前中技師4名を派遣

消化器内視鏡業務

消化器内視鏡検査の補助、機械操作、洗浄、システム管理
消化器内視鏡室へ技師1~2名を派遣

院内感染対策業務

感染対策室(ICT)へ細菌検査担当技師を派遣

糖尿病関連業務

糖尿病教室での検査説明
自己血糖測定装置の取扱い説明

栄養サポートチーム業務

栄養サポートチームへの検査情報提供
院内ラウンドへの技師派遣

スタッフ紹介

2023年6月現在
常勤医師 1名
臨床検査技師 55名(常勤36名・会計年度職員19名)
看護師 1名 (会計年度職員1名)
事務 4名 (会計年度職員4名)

認定資格取得状況(2023年6月現在)

認定資格 人数
超音波検査士 心臓:5名
消化器:10名
血管:2名
体表:5名
泌尿器:1名
JABTS乳房超音波講習会認定 5名
血管診療技師(CVT) 3名
細胞検査士 6名
認定病理検査技師 3名
認定一般検査技師 1名
認定輸血検査技師 2名
認定臨床微生物検査技師 1名
感染制御認定臨床微生物検査技師(ICMT) 1名
緊急臨床検査士 2名
日本糖尿病療養指導士 1名
消化器内視鏡技師 11名
認定医療メディエーター 2名

臨床検査技術科について

外部精度管理参加状況

  • 日本医師会臨床検査精度管理調査(日本医師会)
  • 日臨技臨床検査精度管理調査(日本臨床衛生検査技師会)
  • 静岡県臨床検査精度管理調査(静岡県、静岡県臨床衛生検査技師会、静岡県医師会)

認定施設取得状況(2023年6月現在)

  • 日本輸血細胞治療学会I&A認定施設
  • 認定輸血検査技師研修施設
  • 認定臨床微生物検査技師研修施設
  • 静岡県臨床検査精度管理基幹施設
  • ISO15189認定施設

受付・採血室

※朝の混雑回避の為、7時30分から行っています。

受付は2階28番 採血・採尿受付機(自動)及び28番 臨床検査科と表示された窓口(有人)です。担当の医師によって指示された血液検査、尿検査、喀痰検査、便検査等の受付を行います。
採血・採尿受付機は内科外来受付向かい側に設置、採血室及び採尿トイレは受付窓口をはさんで両側にあります。

採血・採尿受付機

整理券

臨床検査科受付

採血室

採血から結果報告までの流れ

1 診察予約がしてある方は、必ず病院正面玄関を入って右側に設置してある予約診察自動受付機で受付を済ませてから28番 採血・採尿受付機または臨床検査科受付窓口にお越しください。
2 患者さんは採血・採尿受付機または臨床検査科受付窓口で受付をしてください。(※)
3 患者さんは採血待合表示画面の番号に従って、採血室にお入りください。
4 採血室では番号でお呼びし、採血を行います。採血前に、診察券、整理券及び検査ご案内を渡してください。
また、採血時には誤認防止のため氏名・誕生日確認にご協力をお願いします。
5 尿検査のある方は採尿トイレで採尿を済ませてください。
※なお、採血・採尿受付機で受付できなかった方は恐れ入りますが、発券された仮番号券を持って窓口までお越しください。
窓口で診察券(ファイルのある場合は一緒に)と仮番号券、「検査のご案内」を臨床検査科受付(28番)に提出してください。
6 採血、採尿の終わった方は、案内に従って次の場所に移動して下さい。
7 60分程で検査結果がでます。
8 結果報告は、院内ネットワークにより各診察室のコンピューター端末で見ることができます

採血業務件数の推移

当院では、検体採取時からの精度管理や看護師業務支援を目的に臨床検査技師が採血業務を行っています。
外来 中央採血室で実施
病棟 周産期、小児科、救命救急病棟を除く9病棟で実施

外来採血件数の推移

病棟採血件数の推移

血液検査

血液検査部門では、主に血液中の細胞(赤血球・白血球・血小板)の数を測定する検査や細胞の形態を顕微鏡で調べる検査を行っています。
これらの検査からは細胞の数や大きさ・成熟度合などたくさんの情報を得ることができ、貧血や白血病などの血液疾患を見つけ出したり、治療の効果の確認をすることができます。また、異常を疑った場合には骨髄から採取した細胞を顕微鏡で調べる検査を実施することもあります。

血液が凝固するときに必要な成分や、凝固した血液を溶かした時に生じた産物について調べる凝固検査も血液検査部門にて実施しています。
この検査では、血液が固まりにくく出血しやすい状態にあるか否かを把握したり、血液を固まりにくくする(サラサラの状態に保つ)ためにお薬を使用している方の薬の効き具合などを知ることができます。

一般検査

主に尿、便、体腔液(胸水・腹水・髄液・関節液など)の検査をしています。
尿は腎臓や膀胱の状態を調べるのに役立ちます。尿検査には主に定性検査と沈渣検査があり、定性検査は試験紙を使って尿に赤血球、白血球、糖、タンパクなどの成分が含まれているかを調べています。また、沈渣検査は尿中に出現している細胞や結晶、細菌、異型細胞などを機器測定や顕微鏡を使用して調べています。

便検査には主に便潜血検査と寄生虫検査があり、便潜血検査は胃や腸などの消化管での出血を調べています。また、寄生虫検査では便を処理して顕微鏡で観察することで寄生虫本体や寄生虫卵の有無を調べています。
体腔液の検査では、それぞれに含まれるタンパク、糖などの化学的成分を機器測定しています。また、白血球、その他の細胞、異型細胞などの細胞分類、結晶の有無などの観察を顕微鏡を使用して調べています。

生化学、免疫血清検査

生化・免疫学検査は、患者さんより採血させて頂いた少量の血液を遠心分離する事で得られる血清成分を化学的に分析して体の状態を知る検査です。
生化学検査は、たとえば糖尿病では血糖・グリコヘモグロビンA1cなど、肝臓病ではAST、ALT、γ-GTPなど、腎臓病では尿素窒素・クレアチニン、尿酸などを数値で表して病気の診断と治療効果の判断に役立てています。
免疫検査は、体内免疫機能により病気に対する抗原・抗体、腫瘍マーカーやホルモンの分泌具合を検査して病気の診断と治療の効果に役立てています。
当院の検査室では、最新の分析装置で測定することにより短時間で検査結果を報告することが可能になっています。
使用測定機器は、多項目連結自動分析装置2台、免疫自動分析装置2台、血糖・グリコヘモグロビンA1c連続測定装置2台、自動浸透圧測定装置、血液ガス分析装置2台、ビリルビンメーター、アンモニア専用測定装置、トキシノメーターなど測定精度に優れている機器を導入しています。

輸血検査(輸血・細胞治療管理センター)

輸血とは、体内の血液の量や働きが不十分なため、生命維持が難しい場合に行われる補充療法のことです。しかし、血液細胞を用いた一種の移植と考えられるため、一定のリスクが生じます。リスクを最小限にし、より安全に輸血を行うために、血液型・交差適合試験・不規則抗体などの検査を行っています。

院内では主に、血液センターから購入する血液製剤や自己血製剤を扱っていますが、これらの血液製剤を適正な環境下で管理するのも、輸血検査の仕事です。

「適正で安全な輸血医療」の保証

平成26年4月1日付けで、当院は日本輸血・細胞治療学会の「I&A認定施設」となりました。

”I&A”とは、”inspection(点検)とaccreditation(認証)”の略です。
血液製剤が適切に管理され、安全な輸血が行われているか否かを第三者である視察員が点検します。 ”I&A”の認定は、その施設における輸血医療が適切な水準を満たしていると、日本輸血・細胞治療学会が認証していることを意味します。

当院では、日常行われているすべての輸血医療に対して「I&A水準」の安全を保証するとともに、これからも一層、質の高い輸血医療を目指します。

輸血・細胞治療管理センター

製剤管理、輸血関連検査だけでなく、院内の輸血医療を円滑に進め、質の向上を促すための包括的な管理をするべく令和5年4月より輸血検査部門から輸血・細胞治療管理センターに改組しました。
さらに、血液疾患診療センターと連携し、自家末梢血幹細胞移植における幹細胞保存の処理と管理をしていきます。

特徴

  1. 他部門と連携し、より良い輸血医療を目指します
    学会認定・臨床輸血看護師と協力し、救急外来や手術室での大量輸血発生時のシミュレーションの実施や、病棟を巡り定期的な輸血監査を実施しています。
  2. 血液内科(血液疾患診療センター)との協力体制
    自家末梢血幹細胞の調整・保管・管理に携わるほか、月2回の血液疾患診療センターカンファレンス、毎週の血液内科カンファレンスの参加と情報共有を密にしています。
  3. 輸血医療の教育
    研修医に対する輸血関連検査実習や夜間休日に輸血検査を実施する検査技師に対する精度管理など定期的に教育研修を実施しています。
    また、年度初めに新任医師への院内運用の案内など院内ネットワークを使用した情報発信も積極的に行っています。

大量輸血発生時のシミュレーションの様子

自家末梢血幹細胞調整の様子

認定施設

日本輸血・細胞治療学会認定医制度指定施設
認定輸血検査技師制度指定施設
学会認定・臨床輸血看護師制度研修施設
輸血機能評価認定施設(I&A制度認定施設)

病理検査

病気の原因究明や治療方法選択のために、患者さんの臓器や細胞から標本を作製し、顕微鏡で調べています。

組織学的検査

内視鏡で採取された組織片や手術で摘出された臓器を対象にしています。

細胞学的検査

子宮がんや肺がんの疑いなどで採取された1つ1つの細胞を対象にしています。

細菌検査

痰が出る、お腹が痛い、そんな症状の中には細菌の感染が原因の場合があります。細菌検査室では、痰や便、尿、血液などの検体から病気の原因の菌はいるのか、その菌にどんな薬が効くのかを検査しています。
また、院内の感染対策にも取り組み、院内環境の調査、院内感染原因菌の検出状況の調査などを行っています。

細菌検査の流れ

①検体処理・標本作製
検体の色や質を観察し、この後の検査の情報の1つになります。検体を培地に塗って菌を発育させます。
例えば、便では…
  • 米のとぎ汁様の水様便⇒コレラ(Vibrio cholerae)
  • 緑色泥状便⇒サルモネラ(Salmonella sp.)
  • イチゴゼリー状粘血便 ⇒赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)
  • 粘血便、粘液便⇒キャンピロバクター(Campylobacter jejuni)
  • 新鮮血便⇒腸管出血性大腸菌
  • 乳幼児の白色便⇒ロタウイルス
このように性状で、病原菌やウイルスを予測することができます。

検体を培地に塗っています。
②染色・鏡検
グラム染色(一般的な細菌の染色法)では、菌の染まった色や形状からある程度の病原菌の推定をすることができます。
③観察・同定
菌の種類によって発育する時間は違いますが、だいたい一晩で菌が発育してきます。培地の菌の特徴(大きさや色、臭い)や検体の状態や染色の結果から、菌の種類を推定します。
現在は質量分析という機械を使うことで、菌が発育した日のうちに菌名の決定(同定)をすることができます。
④薬剤感受性
同定された病原菌にどの薬剤が有効なのかを調べ、感染症の治療に必要な抗菌薬の選択ができるようにします。

生理機能検査

生理検査受付

生理機能検査を受けられる方は、最初に27番窓口で受付をしていただきます。
直接患者さんに対して検査をする生体検査を総称して生理機能検査といいます。
診療に役立つ精度の高い検査を目指し、個々の技術維持・向上のため日々研鑽し取り組んでいます。

主な検査

1.循環生理学的検査
心電図、負荷心電図(Wマスター・10分起立・トレッドミル)、LP(心室遅延電位検査)24時間ホルター心電図、R-R解析、ABI(足関節上腕血圧比)/PWV(脈波伝搬速度)、TBI(足趾上腕血圧比)、経皮酸素分圧、24時間血圧(ABPM)など

2.呼吸生理学的検査
肺活量(VC)、努力性肺活量(FVC)、機能的残気量(FRC)、肺拡散能力(DLCO)、残気量・気道抵抗(ボディボックス)、薬剤吸入負荷試験、呼吸抵抗(モストグラム) 、呼気NO濃度測定、簡易的睡眠時無呼吸検査 など

3.神経生理学的検査
脳波、神経伝導検査、ABR(聴性脳幹反応)、新生児ABR など

4.耳鼻科領域検査
気導・標準純音聴力検査、標準語音聴力検査、SISI、ティンパノメトリー、耳小骨筋反射検査、耳管機能検査、耳鳴り検査 など

5.超音波(エコー)検査
心臓(経胸壁・経食道)、腹部、乳腺、甲状腺、頸部・体表、頸動脈、四肢血管、腎動脈、胎児、造影エコー など

6.その他の検査
尿素呼気試験(ピロリ菌)、ICG排泄試験、重心動揺検査、体液量測定(InBody)、味覚検査 など

超音波検査・生理機能検査委託

当科では、保有する機器及び検査技術のより一層の活用のため、地域医療機関からの各種超音波検査、生理機能検査の受託を行っています。
認定資格を持った専門技師が精度の高い検査を行っていますので、是非ご活用ください。

※ご利用にあたっては事前に当院との契約が必要です。
契約については地域医療連携室(電話:0538-38-5545、Eメール:chiikirenkei@hospital.iwata.shizuoka.jp)までお問い合わせください。

特徴

  • 当院診療科を通さず、直接検査の依頼が可能です(紹介状不要)。
  • 患者さんの検査待ち時間はほとんどありません。
  • 一部の検査を除き、検査終了後に検査結果を患者さんにお渡しします。
  • 検査結果は、当院電子カルテにも保管されます。

超音波検査実技研修の受け入れ

地域医療機関の超音波検査技術の向上、新規領域を始める際の初期研修、技師育成の負担軽減のため、医師・技師を対象に超音波検査実技研修の受入れを行っています。

研修概要

装置の画像調整方法
基本走査法
描出能向上のための走査法
見落としを少なくするための走査法

研修詳細

① 見学
② モデルに対する実技研修
   ・マンツーマンで技師が立会い、適宜アドバイスします
③ 患者さんに対する実技研修
   ・マンツーマンで技師が立会い、適宜アドバイスします
   ・検査終了後、所見についての説明をします
   ※研修当日の検査予約状況によっては充分な実技研修ができない場合がありますが、
     ご了承ください。
※研修者の要望により研修内容を決定します。

研修領域

心臓、腹部(消化管を含む)、乳腺、甲状腺・頸部(耳下腺、顎下腺、リンパ節)、体表(整形領域を除く)、頸動脈、下肢動静脈、腎動脈、産科

研修体制

当院に来ていただき研修を行います。

研修回数

1回の予約で1施設2日以内

研修費用

中東遠地域の医療機関  ・・・なし
中東遠地域以外の医療機関・・・研修1回あたり1,000円

研修日

平日13時~17時で当院生理機能検査室の対応可能日

予約方法

随時、電話、Email、FAXにて予約を受付けています。

<電話予約の場合>
①直接、生理機能検査室に電話し、研修日時と研修内容を決定します。
②下記の「超音波検査研修申請書」に記載し、FAX又はメールにて送信してください。

<Email、FAX予約の場合>
①下記の「超音波検査研修申請書」に記載し、FAX又はメールにて送信してください。
※研修日時は第4希望まで記入してください。
②当院から研修日時をご連絡します。
※「超音波検査研修申請書」をメール送信する際にはword文書(押印は不要)で構いません。
※「超音波検査研修申請書」の原本は押印のうえ、研修当日持参し、生理機能検査室に提出してください。
お問い合わせ
磐田市立総合病院 生理機能検査室
TEL:0538-38-5000(内線2603) FAX:0538-38-5681
(平⽇8時15分〜17時 ※土日、祝日、年末年始を除く)
Email:chiikirenkei@hospital.iwata.shizuoka.jp(地域医療連携室)

受け入れ実績(延べ人数)

職種 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
医師 4名 0名 0名 2名
技師 7名 2名 0名 0名
11名 2名 0名 2名

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