緩和的IVRについて
当院で行っている主な緩和的IVR
がんによるさまざまな症状に対する緩和治療として、IVR(画像下治療)が有効な場合があります。下記は当院で行うことが可能なIVRです。
有痛性脊椎腫瘍に対するIVR

経皮的椎体形成術について
腫瘍で壊れ・つぶれた背骨(椎体)に医療用骨セメントを注入し、背骨を安定させて痛みを和らげる治療法です。

動脈塞栓術について
がんの脊椎転移などで背骨の腫瘍が強い痛みを起こしている方へ。細い管(カテーテル)で腫瘍の血管をふさぎ、痛みを和らげる治療法です。
難治性腹水に対するIVR
肝硬変などの肝疾患ではお腹に水がたまること(腹水貯留)があります。腹水は塩分・水分制限や利尿剤投与で治療しますが、それらが効かずに腹水が貯留し続けてお腹が張る症状(腹部膨満)が生じることがあります。腹部膨満感が酷い場合、腹腔穿刺すなわちお腹に針を刺して腹水を抜く治療を行います。1~2Lの腹水を除去すれば腹部膨満は改善しますが、腹水に含まれるアルブミンを失うことで栄養状態が悪化し、更なる腹水貯留を引き起こすことがあります。
よって、上記治療ではコントロール出来ない場合、以下の2つの方法を考慮します。
1) CART(腹水ろ過濃縮再静注法):腹腔穿刺して回収した2~3Lの腹水を透析器によってろ過濃縮し、点滴の形で体内に戻す治療です。腹水中アルブミンを血液中に戻すことで、腹水抑制や栄養状態保持が期待できます。
ただし、一連の治療が約半日かかる欠点があります。CART治療が頻回になる場合は下のデンバーシャント治療を考慮します。
この治療に関する説明は消化器内科・外科医師が行います。
2) デンバーシャント(腹腔・静脈シャント):埋込型カテーテルを用いて腹水を血液循環に戻す治療です。図1で示すように、①腹腔内に留置した部分~②皮下に埋め込まれた部分(③チャンバー)~④血管内に埋め込まれた部分を通して腹水は血液循環に流れます。
シリコン製カテーテルは柔軟で違和感が少なくかつ耐久性があります(図2)。腹腔内留置部は閉塞しにくいように太くて側孔が設けられています。静脈内留置部は細くて先端に穴が空いた構造です。両者の間にはチャンバーがあり、血液逆流防止弁が仕込まれています。また、皮下に埋め込まれたチャンバーを皮膚の上から圧迫すれば、ポンプ作用による血液循環への腹水流入を促せます。
デンバーシャントカテーテルは局所麻酔下で留置、途中レントゲン透視をすることでカテーテル位置調節を行います。所要時間は1~2時間程度です。この治療は難治性胸水の治療にも用いられます。
この治療に関する説明は肝胆膵外科医師が行います。
よって、上記治療ではコントロール出来ない場合、以下の2つの方法を考慮します。
1) CART(腹水ろ過濃縮再静注法):腹腔穿刺して回収した2~3Lの腹水を透析器によってろ過濃縮し、点滴の形で体内に戻す治療です。腹水中アルブミンを血液中に戻すことで、腹水抑制や栄養状態保持が期待できます。
ただし、一連の治療が約半日かかる欠点があります。CART治療が頻回になる場合は下のデンバーシャント治療を考慮します。
この治療に関する説明は消化器内科・外科医師が行います。
2) デンバーシャント(腹腔・静脈シャント):埋込型カテーテルを用いて腹水を血液循環に戻す治療です。図1で示すように、①腹腔内に留置した部分~②皮下に埋め込まれた部分(③チャンバー)~④血管内に埋め込まれた部分を通して腹水は血液循環に流れます。
シリコン製カテーテルは柔軟で違和感が少なくかつ耐久性があります(図2)。腹腔内留置部は閉塞しにくいように太くて側孔が設けられています。静脈内留置部は細くて先端に穴が空いた構造です。両者の間にはチャンバーがあり、血液逆流防止弁が仕込まれています。また、皮下に埋め込まれたチャンバーを皮膚の上から圧迫すれば、ポンプ作用による血液循環への腹水流入を促せます。
デンバーシャントカテーテルは局所麻酔下で留置、途中レントゲン透視をすることでカテーテル位置調節を行います。所要時間は1~2時間程度です。この治療は難治性胸水の治療にも用いられます。
この治療に関する説明は肝胆膵外科医師が行います。
胆道閉塞に対するIVR
胃や腸などの消化管から超音波内視鏡(EUS)を用いて胆道ドレナージを行う方法を、超音波内視鏡下胆道ドレナージ(EUS-BD)といいます。そのうち、胃から肝臓内の胆管を穿刺し、胃と胆管の間にステントを留置して胆汁の流れを確保する方法をEUS-HGS(超音波内視鏡下肝胃吻合術)といいます(図)。当院でも、適応のある患者さんに対してEUS-HGSを行っています。
適応について
主に、胆管が狭くなったり閉塞したりして胆汁の流れが悪くなった患者さんのうち、通常の内視鏡による経乳頭的胆道ドレナージ(ERCP)が困難、または十分な効果が得られない場合にEUS-HGSを検討します。従来、このような場合には、皮膚から胆管を穿刺して胆汁を体外へ排出する経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)が行われてきました。しかし、PTCDでは体外にチューブを留置する必要があるため、日常生活に制限が生じることがあります。EUS-HGSでは胆汁を体内に排出できるため、体外にチューブを留置せずに胆道ドレナージを行えることが大きな特徴です。実際の適応については、病状や胆管の状態、全身状態などを総合的に判断して決定します。
安全体制について
EUS-HGSは専門的な技術を必要とする治療です。当院では、胆膵内視鏡治療に習熟した医師を中心に、複数の医師・看護師が協力して治療を行っています。また、出血、胆汁漏、感染、ステントの位置ずれなどの偶発症に備え、必要に応じて放射線科による血管内治療やドレナージ、外科による緊急手術を速やかに行える連携体制を整え、安全に治療を行えるよう努めています。
適応について
主に、胆管が狭くなったり閉塞したりして胆汁の流れが悪くなった患者さんのうち、通常の内視鏡による経乳頭的胆道ドレナージ(ERCP)が困難、または十分な効果が得られない場合にEUS-HGSを検討します。従来、このような場合には、皮膚から胆管を穿刺して胆汁を体外へ排出する経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)が行われてきました。しかし、PTCDでは体外にチューブを留置する必要があるため、日常生活に制限が生じることがあります。EUS-HGSでは胆汁を体内に排出できるため、体外にチューブを留置せずに胆道ドレナージを行えることが大きな特徴です。実際の適応については、病状や胆管の状態、全身状態などを総合的に判断して決定します。
安全体制について
EUS-HGSは専門的な技術を必要とする治療です。当院では、胆膵内視鏡治療に習熟した医師を中心に、複数の医師・看護師が協力して治療を行っています。また、出血、胆汁漏、感染、ステントの位置ずれなどの偶発症に備え、必要に応じて放射線科による血管内治療やドレナージ、外科による緊急手術を速やかに行える連携体制を整え、安全に治療を行えるよう努めています。