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がんのご相談・サポート

AYA世代がん診療について



AYA世代とは

AYA世代とは、Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、15歳から30歳代までの世代を示しています。AYA世代は、進学、就職、子どもの誕生など夢と希望にあふれた年代といわれています。多くの人にとって親から自立したり、生活の中心が家庭や学校から社会での活動に移行したりしていくなど、大きな転換期を迎える時であり、人生にとても重要な時期でもあります。

AYA世代のがんについて

特徴

AYA世代のがんの罹患数は非常に少なく、当院では2019年の新規がん発症数は全体の3.5%でした。世界的にも4~5%程度といわれています。AYA世代に発症するがんは、発生率が低い上に、臓器や組織型がさまざまです。25歳未満では希少がん(卵巣・精巣腫瘍、軟部肉腫、脳腫瘍、メラノーマなど)や甲状腺がん、血液がん(白血病・リンパ腫)などが多いのが特徴です。25歳以上ではいわゆる5大がんと呼ばれるがんの中でも女性の乳がん、子宮頸がんが著しく増加し、さらに男女とも大腸がん、胃がん、肺がんも漸増し始めます。
当院の統計情報はこちら、「院内がん登録情報(AYA世代について)」をご覧ください。

影響

成長・発達段階で発症するがんであり、身体的な影響(がんそのものに加え、治療に伴う生殖機能への影響など)、社会的な影響(通勤や通学、就職、家族との関係、結婚や出産、経済的な負担など)をはじめとし、さまざまな影響があります。成人のがんに比べて情報が少なく、情報収集が難しい、相談できる人がいないなど、不安を抱く人も少なくありません。人生における重要なライフイベントが多く、患者さん一人一人のニーズに合わせた支援が必要となってきます。

がん治療と妊娠について

がん診療の飛躍的進歩によってがんを克服した患者さんの治療後の生活の質(QOL=quality of life)にも目が向けられるようになってきています。患者さんにとっても医療者にとっても、病気の克服が最も重要なことですが、「治療後の生活設計を自分で描くことができること」が治療の意欲を保つ上で大切なことの一つであり、治療を選択する際に、患者さん・医療者・家族が十分に検討する機会を持つということが一般的になりつつあります。
若い患者さんに対するがん治療は、その内容によっては卵巣や精巣などの性腺機能に大きく影響し、将来子供を持つ事が困難になる事があります。しかし、最近では、医療技術の進歩やデータの蓄積によって一定の制限付きながら、がん治療後の妊よう性(妊娠する能力)を温存するための治療法も数多く試みられるようになってきています(手術や放射線治療の方法や抗がん剤の選択の工夫など)。
(日本がん・生殖医療学会HPより引用)
当院ではがん・生殖医療専門心理士(日本生殖心理学会認定)が、患者さん・ご家族からの相談をお受けし、情報提供を行っています。お悩みの方はお早めにご相談ください。

AYAサポートチームについて

当院にはAYA世代のがん患者さんとご家族を多職種で支援する【AYAサポートチーム】があります。がん治療や緩和ケアに携わる医師、がんや小児領域を専門とする看護師、薬剤師、MSW、臨床心理士、栄養士、リハビリ、がん相談支援センター相談員などの多職種が協働し、患者さん・ご家族の治療や療養、生活上の問題点や悩みについて、多角的な視点から必要なサポートを検討し、支援を行います。

メンバーと役割

職種 役割 その他
医師 AYA世代がんの治療や、緩和ケア、主科の医師と連携を行います。 産婦人科、乳腺外科、血液内科、緩和医療科の医師がチームに参加しています。
看護師 患者さんの様々な悩みを包括的に支援します。 がん領域の認定看護師、がん相談支援センター相談員、小児看護専門看護師がチームに参加しています。
薬剤師 薬物療法やその副作用、対処法などについて、説明や教育を行います。 緩和ケアチーム担当の薬剤師(緩和薬物療法認定薬剤師)がチームに参加しています。
医療ソーシャルワーカー 就学、就労、経済的なこと、利用可能な制度、ご家族に関することなどの支援について相談をお受けします。 がん相談支援センターのMSWがチームに参加しています。
臨床心理士 患者・家族の心理面のケア、お子さんのサポート、妊孕性に係る意思決定を支援します。 がん・生殖医療専門心理士がチームに参加しています。
管理栄養士 がん治療中、治療後の食事や栄養についてアドバイスを行います。 緩和ケアチーム担当の管理栄養士がチームに参加しています。
リハビリ がん治療中の患者のADLの維持や、体力回復を支援します。 各リハビリスタッフがチームに協力しています。
がん相談支援センター 様々な悩みや疑問に対して、必要な情報収集や疑問解決をお手伝いします。 多職種の相談員が、主科や各職種と連携して相談対応しています。

相談内容

  • 病気や治療に関する不安、心配
  • 治療内容や治療環境についての意思決定支援
  • 治療費や経済的な問題についての相談、制度に関する情報提供
  • 就労についての相談、仕事と治療の両立の支援
    専門職による各種就労支援相談はこちら
  • がん治療と妊孕性(妊娠する力)についての相談
  • がん患者さんのお子さんのサポート、家族とのコミュニケーションについての相談
  • 就学に関する相談、治療と学業の両立
  • 遺伝の問題・不安
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