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トピックス

がんの進行はコロナ禍でも止まらない!定期的な健診を欠かさずに


感染予防策を徹底し、健診受付中

がんは、進行に伴い急速に悪化。早期発見が重要

新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年度は医療機関への受診控えが起こりました。命にかかわる病気の診断や治療の遅れが心配されています。がん診療への影響に関しては、日本対がん協会が国内の486医療機関にアンケートを実施し、回答の得られた105施設からの結果が昨年11月に公表されました。それによると、各種検診が一時中断されたことや移動の自粛で検診受診者や医療機関への通院が減り、2019年度に比べてがん診断数が9.2%(約45,000件)も減少していると推計されています。特に、胃がんや大腸がんでの減少幅が大きく、各々13.4%、10.2%減少しています。この結果は当院のような全国の地域がん診療連携拠点病院のがん登録件数でも確認されています。早期がんの発見の機会が減り、進行した状態で診断されるがん患者さんが今後増えることが危惧されています。

現在、日本人の2人に1人ががんにかかる時代です。すべての人にとって大変身近な病気になっています。がんは、何らかの原因で遺伝子に傷がつき、臓器の細胞が無秩序に増殖しかたまりとなり、周囲にしみ出るように広がったり(浸潤)、体のあちこちに飛び火して別なかたまりを作ったり(転移)するので悪性腫瘍といいます。放置しておくと確実に進行していく病気ですが、早い時期に発見できれば体への負担の少ない治療法で完治が期待できます。

人生100年時代に向けて、長寿大国日本の課題は健康寿命の延伸です。がんばかりではありません。まだ終息していない新型コロナウイルス感染症の重症化リスクに肥満、糖尿病や高血圧などが挙げられています。いずれも生活習慣病に関連するものであり、ご自身で日々の生活を見直してみることが大切です。ご自分、ご家族の健康維持や健診に関してお知りになりたい情報があれば、当院の健診センターにどうぞお気軽にお立ち寄りください。

肝臓内科部長兼健診センター長 笹田 雄三

徹底した感染対策で健診を実施中

当院の健診センターでは、入館から問診、検査、説明まで、感染対策を徹底しています。内視鏡(胃カメラ)検査時は、専用マスクを着用していただくなど、飛沫対策にも気を付けています。

健康寿命延伸を考えるチャンスに

新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化しやすいのは、高齢者のほか、肥満や喫煙、慢性閉そく性肺疾患(COPD)、糖尿病など生活習慣病の基礎疾患のある人です。これは、インフルエンザなど他の感染症にも共通するリスクです。

誰しも加齢に関してあらがうことはできませんが、肥満や糖尿病などの生活習慣病の原因とされる「運動不足」や「食べ過ぎ」、さらに「喫煙」といった不健康な生活習慣は自分で良い方向に変えていけます。

健診を受けた後、「再検査」の文字を見るのが怖くて、しっかりと自身の健康状態の把握ができていない人が多いのではないでしょうか。健診結果の数値は、自身の生活習慣のバロメータです。検査項目の結果から生活習慣病のリスクが高い人を早期に発見し、病気の発症や進行を予防できます。また、検査数値の経年経過も意識しましょう。そうすることで自身の健康状態を把握し、日ごろの体調管理につなげられます。

コロナ禍というピンチを、人生100年時代の健康寿命の延伸に取り組むチャンスととらえて、毎日をすごしてみましょう。
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