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トピックス

手術支援ロボット「ダヴィンチ」って、どんなもの?


当院ではロボット支援手術の導入に向け、8月にロボット支援手術センターが完成し、10月に最も先進的な内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」による手術を開始しました。幅広い分野でたくさんの業績を残したルネサンス期の偉人レオナルド・ダ・ヴィンチに由来する手術支援ロボット「ダヴィンチ」の特色を紹介します。

傷口が小さく、術後の回復が早い治療法

内視鏡下外科手術は、患者さんの体に小さな穴を開け、内視鏡というカメラを挿入し、体内の様子をモニターで行う手術です。開腹手術に比べ体の負担が小さいため、患者さんの早期回復や早期社会復帰などが可能になりました。「ダヴィンチ」手術も、内視鏡下外科手術と同じく、患者さんの体に小さな穴を開けて行います。大きく異なるのは、医師は操作ボックスの中に座り、患者さんの体内に挿入したロボットアームを操作する点です。遠隔ですが、解像度の高い映像を見ながら行うので、直接手術と同様の感覚で器具を操作できるのが特色です。

患者さんへのメリット

  1. 開腹手術に比べ、内視鏡手術と同様、出血量は一般的に少量で済みます。
  2. 手術機材を挿入する穴は小さく、8~12㎜です。
  3. 傷口が小さいため、術後の痛みが比較的少ないと言われています。
  4. 術後の回復も早く、入院期間も短いことが多いです。

手術支援ロボット「ダヴィンチ」のしくみ

「ダヴィンチ」は手術用ベッド近くに設置した①ペイシェントカート、②医師が遠隔で操作するサージョンコンソール、③手術をサポートする看護師等が使用するモニターや電気メスを載せたビジョンカートで構成されています。

ペイシェントカートの4本のロボットアームに、カメラと専用の手術用鉗子を取り付け、医師は3Dモニターをのぞいて手元のハンドルで操作して手術します(④)。

呼吸器外科、産婦人科、消化器外科、泌尿器科で導入

当院でのダヴィンチを用いた手術は、10月に呼吸器外科で開始し、順次、産婦人科、消化器外科、泌尿器科でも導入いたします。各診療科担当医、麻酔科医、手術室スタッフがチームをつくり、先進施設の見学など、導入に向けて準備を進めてきました。

実際に施術する医師は、これまでに開胸、開腹や内視鏡手術にたずさわり、経験を積んできた熟練者です。より患者さんの負担が少ない手術を身につけるため、ダヴィンチ治療の操作訓練も積んでいます。

ダヴィンチ手術は、すべての症例に適用するわけではありません。当院では肺切除や婦人科手術(良性子宮全摘)、肝切除、すい臓切除などから導入していきます。手術を受ける患者さんは、担当医とよく相談し、ダヴィンチ手術や開胸開腹手術、内視鏡手術など、ご自身に最も適した治療法を理解し選択することが大切です。

かかりつけ医の先生方にも、今後、様々な地域の研究会などで、施術の様子や診療実績を発信してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

第2医療部長兼消化器外科部長 松本 圭五

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