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トピックス

中東遠医療圏初!「女性骨盤機能センター」開設します


センター開設の経緯

尿もれや子宮脱などの骨盤底機能に関わる症状は、女性特有のとても身近な悩みごとです。すぐにトイレに行きたくなる、あるいは我慢できずに尿がもれてしまうため、外出や旅行をためらったり、あきらめたりしたことはありませんか?本当は日常生活に何らかの支障が出ているにも関わらず、多くの女性が適切な診療を受けずにいることが多いようです。
症状を何とかしたいという気持ちはあるけれども、何科を受診したらいいか分からない、デリケートゾーンの問題は恥ずかしくてなかなか相談できない、泌尿器科は男性が受診する科というイメージが強くて受診をためらってしまう、といった様々なハードルを感じている方もいらっしゃるかと思います。そのような悩みをお持ちの女性の方々にきちんとした受診機会を提供したいとの思いから、このたび中東遠医療圏では初となる「女性骨盤機能センター」を立ち上げました。当センターは、泌尿器科・婦人科・消化器外科・リハビリテーション科の各専門医、看護師や理学療法士が密に連携し、様々な骨盤底機能に関わる女性特有の症状や疾患を専門的かつ横断的に診療いたします。
今まで誰にも相談できなかった方や恥ずかしくて医療機関を受診できなかった方も、どうぞお気軽に相談してください。

女性骨盤底について

図1 女性骨盤の断面図

女性の骨盤底は、幾重にも重なる筋肉や靭帯によって構成されています(図1)。普段は膀胱・子宮・直腸などの骨盤にある臓器を下から支えていますが、この骨盤底が出産、閉経後、加齢などで弱くなってくると、尿失禁(尿もれ)、骨盤臓器脱(膀胱瘤・子宮脱・直腸瘤)、直腸脱、便失禁などの女性特有の様々な症状や疾患を引き起こします(図2・3)。これらの病気は中高年女性の生活の質(QOL)を低下させ、健やかな生活に支障をきたす原因となります。

代表的な病気

尿失禁(尿もれ)

図2 排尿に関する症状

女性の4人に1人が何らかの尿失禁を経験していると言われています。咳・くしゃみや運動時などの腹圧上昇時にみられる「腹圧性尿失禁」や、急な強い尿意を我慢できない「切迫性尿失禁」などが代表的です。

頻尿・夜間頻尿

日中や就寝中に頻繁にトイレに行くことです。特に、就寝中にトイレに行く回数が増えると、睡眠に支障を来たします。

過活動膀胱

頻尿、急な強い尿意(尿意切迫感)、切迫性尿失禁を認めます。40歳以上の女性の8人に1人、80歳以上に限ると3人に1人の女性に認められます。

間質性膀胱炎(ハンナ型)/膀胱痛症候群

慢性的かつ持続する高度な頻尿や膀胱の痛みを認めます。特に症状が強く重症の間質性膀胱炎(ハンナ型)は、厚生労働省により難病に指定されています。

骨盤臓器脱

図3 骨盤臓器脱の種類

膀胱・子宮・直腸などの骨盤内臓器が下垂する状態です。立ち仕事や重たいものを持ったりすると腟から何か出てくる、入浴中に腟から何か出ているものを触れる、何か挟まっている感じがする、尿の勢いが弱くなる、といった症状を認めます。

便失禁(便もれ)

肛門を締めている筋肉が弱くなってくることで生じ、意図せず便がもれてしまいます。

直腸脱

直腸粘膜が肛門から出てくるため、痛み、出血や排便障害をきたします。

閉経関連尿路生殖器症候群

女性ホルモンの低下が主な原因です。性器周辺の痛みや違和感を生じます。

大塚 篤史

副病院長
女性骨盤機能センター長
泌尿器科部長
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