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トピックス

放射線治療装置「ラディザクト」稼働 県中西部初導入


最新機能でがんを狙い撃ち
正常な組織への影響を抑える

広い範囲とさまざまな角度からの照射、そして追尾機能で治療時間を短縮

がんの放射線治療は、進歩が著しく、強度変調放射線治療(IMRT)、定位放射線治療(SRT)などが注目されています。当院は2021年3月、これらの治療に特化した新放射線治療装置ラディザクトを導入しました。静岡県中西部地区唯一の装置で、すべてのがんに適用できます。他の医療機関から紹介を受けた患者さんにも対応し、主治医と連携し、地域の皆様の治療に貢献できると期待しています。

ラディザクトは、がんの大きさや形に合わせ、照射野の形状を変えて、がんに放射線を集中させます。そのため正常な組織への放射線量を低く抑えられるので副作用を減少させると同時に、がんへの照射線量を増やすことで、がんの再発や再燃の割合を下げることが期待できます。また、がんに対して360度さまざまな角度から照射するとともに、長さ135cmの広い範囲を治療できます。今までの治療装置では、治療範囲が広い場合は、2カ所に分けて照射していましたが、ラディザクトでは一度に全ての範囲を照射できるようになり、患者さんの負担が減少します。加えて、追尾機能が備わっており、がんの動きを監視してその位置変化に合わせて照射することが可能です。治療中において呼吸のため肺や腹部は動きを止められませんが、動く部位に対しても有効なため、患者さんは自然な呼吸をしながら治療を受けることができます。治療時間は20分程度です。

新しい放射線治療装置導入にあたって、治療室の環境づくりにも力を入れています。東館にある放射線治療センターに2つある治療室のうち、1室を改装。間接照明や床、壁を変えて落ち着ける環境を整えました。
「放射線治療は大変」と思う方も多いのですが、10年前と比べると格段に体の負担は軽減しています。心配なことがあれば、医師やスタッフにお気軽にご相談ください。

放射線治療科部長 兼 放射線治療センター長 今井 美智子 

私が撮影した写真を飾っています

放射線治療センターは、患者さんが落ち着けるよう内装を工夫しています。私は写真撮影が趣味で、撮影した中から患者さんに選んでいただいた写真を天井に飾っています。磐田市で撮影した樹齢300年で県の指定天然記念物とされている『熊野(ゆや)の長藤』です。また、室内通路にも私が撮影した写真を展示し、患者さんが楽しめるように工夫をしました。
私は、放射線治療の精度を維持したまま所要時間を短縮し、患者さんへの負担軽減を目指して日々努力をしています。患者さんの不安を軽減するためにコミュニケーションも大切にして日々業務を行っています。ラディザクト使用を機に、より一層向上していきたいです。
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