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手外科をもっと身近に!明日の笑顔をこの「手」から



手の痛み、年は関係ありません

磐田市立総合病院は、手外科の診療に力を注いでいます。「手外科って何?」と思う方も多いのですが、日本手外科学会が専門医認定制度を始めたのは2010年で、整形外科もしくは形成外科の専門医資格を取得後、手外科の専門研修を終えて、専門医試験に合格した医師が手外科専門医です。

手外科は、手指や手関節、肘関節に痛みやしびれを生じる外傷や疾患、すべてを対象としています。さらに、手術用ルーペや手術用顕微鏡を用いたマイクロサージャリーという技術を用い、切断指の再接着、上肢や下肢の骨や皮膚の再建なども担当します。

日頃の家事や仕事の中で、手の痛みを感じながら、「年だから」とあきらめ、我慢した経験はないでしょうか?手に痛みがあったり、スムーズに動かなければ日常生活に支障があるでしょう。手の痛みは年だからひどくなるわけではありません。手の病気の多くは、きちんと対処を続ければ自然に治っていくこともあります。

そういった手の病気でも上手に付き合っていくための余裕がないと、より辛い状態になってしまうので注意が必要です。手の病気との付き合い方には、自宅でのストレッチやテーピング、サポーターの使い方から、病院で処方される薬や注射、手術などがあります。どの方法にも得意なところと苦手なところがあります。ご自分にあったバランスで治療ができるよう外来でご相談ください。

仕事や介護で手を使うことが多い方も病院によくいらっしゃいます。自分がやりたいことを、やりたいようにするためのセルフケアの方法を知ることで、治療する期間が短くなったり、普段の生活への影響が少なくて済むことがあります。最近では、手首の骨折や手指の変形性関節症、ばね指、手根管症候群などで治療を希望される患者さんの数が増えてきています。

手のしびれやぎこちなさが長く続くようであれば、神経を痛めているのかもしれません。早めに手外科の受診をお勧めします

手外科の主な疾患

「治りたい」という思いを支える診療

当院は2014年から、「大都市圏で受けられる治療を当地域でも」を目標に、手外科の治療を始めました。患者さん本人の「治したい」という思いを支えるため、当院でのリハビリや自宅での自主的な体操指導などを大切にしています。

腱鞘炎は手首に現れることが多いのですが、足首や肘などにも炎症が起きることがあります。糖尿病や人工透析をしている方や体質的な理由で腱鞘炎になると、1か所が良くなっても他が痛くなることもあり、長期にわたって通院する方もいらっしゃいます。

患者さんは40代から70代ぐらいです。1対3で男性より女性の方が多く、女性ホルモンのバランスが崩れる更年期になりやすいようです。手指の関節がギシギシし、仕事や家事に支障があると訴える方が多くいらっしゃいます。当院では、手術は最後の手段と考え、できるだけ患者さん自身でコントロールできるよう、運動等を指導しています。手術の際は内視鏡を使い、患者さんの負担が少ない医療も提供しています。

リハビリは、患者さんの困っていることに合わせ、セラピストが工夫して行っています。どのセラピストも関われるように、肩から先の施術を研究し、ご本人に頑張っていただく支援をしています。患者さんの自主性を尊重し、本人が治していく意識を持ってもらうことが大切です。

紹介患者さんの3割は内科から来られています。患者さんから「手がしびれる」と相談を受け、脳を心配して内科に受診されますが、内科の先生が手の病気を疑って紹介してくださるようです。ほかには、婦人科やペインクリニックからも来られています。開業医の先生方には、手指のことで気になることがあるという患者さんがいれば、専門的なことでなくてもよいので、ご連絡してほしいと思います。相談していただけれ
ば、軽減することもありますので、お気軽にご連絡ください。

大石 崇人

整形外科科長
兼リハビリテーション科科長
日本手外科学会専門医
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