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| ■第29話 簡易懸濁法について | |
2011年6月 |
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自分で口から食事が十分に摂れない患者様に対し、体外から胃や腸に通したチューブを用いて栄養補給をすることがあります。
この場合、内服薬の投与もチューブを介して行うことになります。
以前は錠剤やカプセル剤を粉末状にしていましたが、現在当院では安全で確実な投薬法である『簡易懸濁法』という方法で対応しています。
◆簡易懸濁法とは…?
薬を経管栄養チューブから投与する場合に錠剤やカプセル剤を粉末状にせず、そのままぬるま湯(約55℃)に入れて溶かし崩壊させて投与する方法です。
◆錠剤やカプセル剤を粉末状にしないことによるメリット
①薬の効果・安定性が保たれます。
投与直前まで錠剤・カプセルのままなので、粉末状にしたときと比べて光・温度・湿度・配合変化などの影響を受けません。
②チューブを詰まらせません。
『内服薬経管投与ハンドブック』(じほう)により薬のチューブ通過性を確認しています。
③薬の量が減っていません。
粉末状にすると、調剤時に薬の量が減ってしまいます。
④薬の確認ができます。
簡易懸濁法では錠剤・カプセル剤のままなので、投与直前まで薬の確認ができます。
⑤中止・変更が簡単に対応できます。
数薬品を一緒に混ぜた粉薬では、中止・変更に対応できません。
⑥薬代が安くなります。
同じ薬でも、錠剤よりも粉薬の方が高いことが多くあります。
⑦待ち時間が短縮されます。
簡易懸濁法では錠剤・カプセル剤のままなので、調剤にかかる時間が粉末状にするよりはるかに少なく、患者様の薬の待ち時間が短縮されます。
◆投与に注意が必要な場合
薬の中には、表面がコーティングされているため、水が錠剤内に浸透しにくいものがあります。そのような薬は、軽く叩いて錠剤に亀裂を入れることで投与が可能になります。
また、以下のような薬は簡易懸濁できません。
①特別な工夫がしてある薬
例) |
・徐放剤(効き目が長時間持続するように作られた薬):血中濃度が急に上がり、過量による副作用の危険があります。また、持続性も失われます。 ・腸溶剤(胃では溶けず、腸で溶けるように作られたお薬):胃腸障害の発現や、胃酸によって効果が失われることがあります。 |
②簡易懸濁法に使用するぬるま湯の温度(55℃)で分解・失活してしまうなど、安定性に問題がある薬 簡易懸濁法が可能な薬かどうかは、薬剤師までお問い合わせください。 |
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