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| 5Sトピックス |
| はじめに |
このぺージでは平成19年の4月から取り組み始め、今年で 5年目 (現在も進化しながら継続中)となった当院の5S活動について紹介したいと思います。なお、当院では5S活動の視察を随時受け付けております(もちろん無料!)、このホームページをご覧になって興味をもたれた方は、5S事務局(医事課 伊藤隆)までお気軽にご連絡ください。
また、平成22年4月に医療安全の研究に関して第一人者である河野龍太郎氏が来院されました。後日、河野龍太郎氏より当病院に対しての率直なご感想(「磐田市立総合病院を見学して」)をいただきましたので紹介します。
以下の文章は論文からの抜粋のため、「である調」ですのでご容赦下さい。
磐田市立総合病院では平成19年度から「5S活動(以下5S)」に取り組んでいる。5Sとは「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の5つの頭文字をとっているもので、民間企業、特に工場などでは1980年代から積極的に取り入れている手法である。必要以上に物を置かない、誰でもすぐ分かる場所に物を置く、さらに常に清潔に保つということを続けることで、探す手間を省いて作業効率を上げたり、不良在庫を抱えないためコストを下げたりすることができ、最終的に企業の経済効率を高めるという効果がある。
医療の分野から考えると上記のコスト削減のほかに「医療安全」という面からも5Sは効果があると考えている。もちろん、医療安全については様々な要因があり5Sだけが全てではないが、物の定位置が決まっていて明確に表示されていることは少なからず貢献していると考えている。以下では「コスト削減」と「医療安全」の2つの目標を上げて取り組んだ当院の5Sの具体的な取り組みについて紹介したいと思う。
| 院長室での取り組み |
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| 整理 |
「整理」とは“必要なものと不要なものに分け、不要なものを処分すること”と定義する。
この段階は物をいかに捨てるかということが重要になるのだが、これがなかなか難しい。「とりあえず使うかもしれないから保存しておく」ということがどの職場でもあると思う(これは病院に限らず市役所や他の企業でも同じ)が、整理を進めるにはこの考えを捨てなければならない。当院では、ナースステーションの中、事務室の中、倉庫の中、全ての場所の全ての物に対して必要かどうかの判断をした。「必要になるかもしれないから保存する」のではなく「○○の場合に(1年間に何回)必要だから保存する」にした。そして、不要なものは廃棄するか「他の部署で使えるかもしれないもの」は赤ラベルと呼ばれる札を貼り1カ所に集め、院内共有ファイルに写真付で掲載し引き取ってもらうようにした。さらに院内では使われない物品については、当市のネットワークにて広報し、市役所の中や消防署・幼稚園等で再利用してもらった。(病院の丈夫な機材は大好評!)この結果、各部署では多くの空きスペースを作ることができた。ちなみにこの3ヶ月で紙ゴミ(機密文書含む)を10tトラック2台分、瓦礫類を10tトラック5~6台分、廃棄している。
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| 整頓 |
「整頓」は“決められたものを決められた場所に置き、いつでも取り出せる状態にしておくこと” と定義する。
当院では整頓の目標を「新人職員でも30秒以内に必要なものを探せること」とした。そのために、ファイルの背表紙の表示方法を院内で全て統一したり、全ての収納場所をテプラで表示したりした。また、姿置きと呼ばれる方法で常に必要なものが必要な場所に戻ってくる置き方にチャレンジした部署もあった。実際どうなったかは写真を見てもらうのが一番だと思うが、1年かけて各部署で工夫しながら取り組んでおり大きな成果が出たと考えている。
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| 清掃 |
「清掃」とは、“常に掃除をして、職場をきれいな状態に保つこと”と定義する。
清掃は、整理や整頓に比べて地味で成果が見えにくい部分ではあるが5Sを続けていくには大切なプロセスであり、当院では大きく分けて「一斉清掃」「定期清掃」の2つの段階を踏んで取り組んだ。
一斉清掃の段階は各部署で汚れている場所をピックアップし、期間を決めて徹底的に掃除していった。普段、掃除できないワゴンの車輪の汚れ、混注台の足の錆、ブラインド1枚1枚、手すり、パソコンの配線にたまった埃など。錆を落とし、それこそ自分の顔が反射するぐらいまでピカピカに磨き上げ、スチームクリーナー(よくTVの通販で宣伝しているやつ)で汚れを落とす等できる限りのことを行った。職場がきれいになることも重要であるが、普段気がつかないことに気づくこと(たとえば、ワゴンの足が錆びていて、折れる危険があるとか)も重要である。
定期清掃はコンビニのトイレを想像するとわかりやすい。札があって「いつ」、「誰が」掃除したのか、過去の結果と未来の予定がすぐ分かるようになっている。これを院内で行うのである。毎日掃除する場所「机の上、流し、ワゴンの上」、週に1回「ワゴンの足、ゴミ庫」3ヶ月に1回「ブラインド、手すり」など、各部署で計画を立て実際に清掃したかチェックしていく。本当に地味な作業だが、こうすることで整理整頓も含めたこれまでの5Sが維持できていく。定期清掃が疎かになっているところは、だんだん物が増え、決まった位置に戻されなくなりせっかく取り組んだ整理・整頓も元に戻っていってしまう。2年かけて取り組んだ活動も元に戻るのは1ヶ月もかからない。
最近、朝、病棟に行くと主任さんの元気な声が聞こえる。「これで朝礼を終わります、この後は5分間清掃です。今日は、机の上と混注台の足をお願いしま~す!」
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| 清潔・しつけ |
「清潔」とは“「整理」「整頓」「清掃」の3Sを維持し常に清潔な状態を保つこと”、「しつけ」とは“決められたルール、手順を正しく守る習慣をつけること”と定義する。
5S活動には終わりが無い。今後、永遠に維持し進化し続けていかなければならないが、そのために重要なのが「清潔」と「しつけ」である。当院では3年目以降の課題として「汚れ発生源対策」「見える化の推進」に取り組んだ。
「汚れの発生源対策」は、文字通り清掃をより簡単に行うために根本的に汚れを発生させない対策をすることである。各部署に年間に取り組む課題を5箇所程度挙げてもらい計画的に取り組んでもらった。洗浄室のブラシの水切りにペットボトルの空き容器を使ったり、アルコール手指消毒で壁が汚れないような対策をしたりするなどいろいろなアイディアが出てきて、さらに、その情報を院内で共有することで病院全体のレベルアップにつなげた。
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| ▲ 洗浄室のブラシの水切りにペットボトルの空き容器を使用 | ▲ 拡大写真 |
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▲ 壁が汚れないように職員のアイデアから出た対策法(写真はアルコール手指消毒) |
「見える化の推進」も同じように各部署に年間の課題を挙げてもらい取り組んだ。これまでのものの置き方や収納方法の改善だけでなく、自分たちの仕事の手順を見直し改善することで5Sを維持することを目指した。血圧計を誰が持ち出しているのか分かるようにする対策や、物品の発注状況が一目で分かるようにする工夫など各部署でさまざまな取り組みを行った。
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| ▲ 物品の発注状況が一目で分かるようにした物品請求表 | ▲ 持ち出したところに使用者の名札を置くことで今誰が血圧計を使用しているか分かるようにした |
5Sを行っていく中で「整理」→「整頓」→「清掃」→「清潔」→「しつけ」と進むにつれ活動が地味になり成果が見えにくくなる。5Sを維持するために最も重要な「しつけ」が、活動の中で取り組むのが一番難しいのだが、当院では毎年、事務局で「汚れの発生源対策」や「見える化の推進」などさまざまな取組みを提案して計画的に取り組めるように努力している。それに各部署のリーダーが忙しい業務の中で真面目にがんばってくれており、これを繰り返していくことが5S活動の本質であると感じている。民間企業では5Sでは終わらず6Sや7S(「セキュリティ」、「スマイル」らしい)にも取り組み、生産性だけでなくQC等も意識して取り組んでいるようであり、当院も負けずに取り組まねばと思っている。
| 発表会の様子 |
当院では毎年9月に5Sの発表会を行っている。各部署からエントリーしてもらい(平成22年は殿堂入りを含めて18部署)、1年間の5Sの成果をポスターセッションという形で外来のロビーで発表した。ただポスターセッションを行うだけでなく、当院職員や、入院患者、外来患者、お見舞いに来た人などに投票を行ってもらい優秀な部署については表彰を行っている。
平成23年度発表の原稿はこちらです。
平成22年度発表の原稿はこちらです。
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| 視察について |
視察についてはこちらをクリックして下さい。
--- 問い合わせ先 ---
磐田市立総合病院 事務部 医事課 伊藤Tel 0538-38-5000(代) Fax 0538-38-5050 E-Mail i.takashi@city.iwata.lg.jp |