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くすりの話

第38話 熱中症に気をつけよう!!


2015年8月/磐田市立総合病院 薬剤部

厳しい暑さが続き、急に夏本番といった季節となりました。
今号では、熱中症についてお伝えします。

熱中症に気をつけよう

熱中症とは、暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称です。
臨床症状や重症度によって分類されています。
分類 症状 原因
I度 現場での応急処置で対応できる軽症 めまい・失神(熱失神) 皮膚血管の拡張によって血圧が低下、脳血流が減少して起こる
足・腕・腹部の筋肉の痛みを伴った痙攣(熱痙攣) 大量に汗をかき、血液のナトリウム濃度が低下した時に起こる
II度 病院への搬送を必要とする中程度 頭痛・嘔吐・倦怠感・虚脱感(熱疲労) 大量に汗をかき、水分の補給が追いつかないと身体が脱水状態となり起こる
III度 高体温・意識障害(熱射病) 高体温・意識障害(熱射病) 体温調節が破綻し、体温の上昇で中枢機能に異常を来たした状態

すぐに救急車を要請!!
  • 涼しい場所へ移動
  • 体を冷やす(特に首の周り、わきの下、足の付け根など)
  • 水分・塩分の補給(経口補水液など)
自力で水が飲めない、意識がない場合はすぐに救急車を呼びましょう
抗コリン作用を持つ薬剤(鎮痙薬、頻尿・過活動膀胱治療薬、パーキンソン治療薬など)や利尿薬・向精神薬などでは、発汗しにくくなるなど体温調節機能が低下することにより熱中症を発生させる可能性が高くなる薬もありますので、ご注意ください。
服用中のお薬について等については、医師・薬剤師にご確認ください。         
寝苦しい夜が続きます。体調には十分ご留意ください。

参考資料

文部科学省:熱中症を予防しよう、日本救急医学会熱中症ガイドライン
厚労省:熱中症予防のために
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