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平成25年5月

5月8日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 露木)
ケース:36歳 男性
主訴:急性左側腹部痛、発熱
診断:尿管結石と軽度水腎症を伴う急性腎盂腎炎(ESBL、大腸菌)
指導医から一言:若い男性の腎盂腎炎は稀ですよね。結石による閉塞機転が原因でしょうか?それにしても培養でESBL(+)大腸菌が同定されたのには驚きました。 明らかな病歴は不明ですが、尿路感染症を繰り返していたようなので、頻回の抗菌薬治療が原因かもしれません。 入院のうえカルバペネム系抗菌薬で治療したのですが、医療費の関係(保険未加入)で早期の退院を希望されました。経口抗菌薬へのスウィッチが必要になり、 泌尿器科のDRとも相談して感受性のあるホスミシン内服で帰宅としてのですが、バイオアベイラビリティーもはっきりしたデータがなくて苦肉の策でした。 ESBLを経口抗菌薬で治療する必要がある時、どの抗菌薬を選択するべきなんでしょうか?
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:バイタルサインの診方(内科 寺田)
指導医から一言:バイタルサインの重要性は強調してもし過ぎるということはありませんね。重症度の判定はもちろんのこと、 特に救急疾患ではバイタルサインから病態や診断に至ることも稀ではありません。今日のレクチャーでは奇脈や呼吸と姿勢との関係なども議論しました。

5月10日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:内科 寺田)
ケース:59歳 女性
主訴:不明熱
診断:伝染性単核球症(サイトメガロウイルス初感染) 指導医から一言:同じ伝染性単核球症でも、EBVとCMV感染では若干臨床症状が異なりますね。後者ではやや年齢が高く、咽頭痛や頸部リンパ節腫脹が 著明でないことがあり、消化器症状も多いですね。また、IMの患者さんで眼瞼浮腫って結構見られますね。それと発熱+咽頭炎+リンパ節腫脹の若年者で HIV初感染を見逃さないように強調しておきました。非細菌性咽頭炎で原因がよくわからない(EBV、CNVが陰性)sexally activeな男性患者さんには 必ず性交歴の問診をしましょう。
AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 橋本)
ケース:62歳 男性
主訴:繰り返す突発性後頭部痛と顎~歯の痛み
診断:不安定狭心症
指導医から一言:怖いですね~、胸痛なしで繰り返す後頭部痛と歯痛のみの不安定狭心症です。ポイントは突発性の痛みと毎回同じ症状というところでしょうか? 以前にも繰り返す頭痛で来院した急性心筋梗塞を診たことがあります。今後注意しましょう。こういった経験をみんなでシェアして、 疾患と症状のバリエーションを増やすることは大切ですな~。

参考文献:Angina pectoris : a headache, Lancet Vol356,16 2000

5月13日(月曜日)

新患カンファレンス(担当:1年目研修医 今田)
ケース:17歳 男性
主訴:腹痛、悪心
診断:急性虫垂炎
指導医から一言:どんな優秀な内科医でも、急性虫垂炎の診断には多少なりとも苦い経験があるのではないでしょうか?50歳以下の急性腹症の原因疾患としては最も多い疾患です(30%くらい)。必ず鑑別診断に入れるようにしましょうね。その場で確定診断できなくても、 「虫垂炎の可能性があります。これこれの症状が出れば必ずもう一度受診してくださいね」と言えるか否かが藪医師と名医の分かれ道です。
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:腹痛の診方(内科 寺田)
指導医から一言:多くの指導医達から推薦されていますが、急性腹症の勉強には「Cope’s Early Diagnosis of the Acute Abdomen」をお勧めします。 評判通りいや評判以上のすばらしいテキストです。とにかく、急性虫垂炎のところだけでも読んでみてください。きっと全部読みたくなりますよ。

5月14日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
先輩研修医レクチャー:ERでしばしば遭遇する症候への対応「腹痛」(担当 鄭)
指導医から一言:よくまとまったレクチャーでした。やはり研修2年目になると、ぐっと力がつきますね~。 早速、私もパワポのファイルをもらいました。どこかで使わせていただきます。

5月15日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 紅野)
ケース:93歳 女性
主訴:1週間前から続く腹痛と発熱
診断:重症急性胆嚢炎、膿瘍形成
指導医から一言:老人の発熱、意識障害では尿路感染症、肺炎、皮膚軟部組織感染症が案外すぐに思いつくのですが、 胆道系感染症(胆嚢炎、胆管炎)は、しばしば鑑別診断から抜け落ちてしまうのは、私だけでしょうか?

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:心臓の診方(内科 寺田)
指導医から一言: 心音や心雑音はサラッ聴いて聴こえるものではありません。聴いてやるんだ!という意気込みで耳をこらしてじっくり聴きましょう。 サパイラ先生の教科書に書いてあった聴診の心得には、納得させられました。

5月20日(月曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 新海)
ケース:76歳 女性
主訴:右顔面と左上肢の痙攣、一過性意識消失
診断:神経調節性失神?
指導医から一言:神経調節性失神でも痙攣をきたすことがあるんですね~。痙攣発作でERに搬送された肺塞栓症を経験したことがあります。 失神、一過性の意識消失、意識障害の区別をしっかりすることが大切です。失神で絶対見落としたくないのは、心原性失神と急性出血ですよね。

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:心臓の診方(内科 寺田)
指導医から一言:JVの評価がしっかりできるとかっこいいですよね。以下のように単純化して覚えてしまいましょう。

5月21日(火曜日)

症例検討:「79歳男性、突然発症の多発関節炎と四肢末端の浮腫」(担当 寺田)
診断:PS3PE (remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema)
指導医から一言:この疾患のこと知ってましたか?知ってるとスナップ診断でつかえますよ。

5月22日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 深田)
ケース:41歳 男性
主訴:意識障害
診断:転換性障害
指導医から一言:意識障害が器質性疾患によるのか転換性障害によるかの鑑別は非常にむつかしいですね。私はArm dropping test、 下肢の姿勢(まっすぐに立っているか否か)、他動的に開眼させてから閉眼する際の閉眼のスピードや額のしわなどで判断していますが、 研修医からこの3つの方法で転換性障害と判断した中年女性の意識障害で、SAHと診断された症例の紹介がありぞっとさせられました。 りっぱり、臨床は一筋縄ではいかないな~。
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:心臓の診方(内科 寺田)
指導医から一言: 心尖拍動や傍胸骨拍動もしっかり評価できるようになりましょう。傍胸骨拍動が触れたら肺高血圧症を疑います。

5月24日(金曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 高田)
ケース:65歳 男性
主訴:突発性の下腹部痛
診断:腹腔動脈解離
指導医から一言:1年目の研修医がまとめてくれたパワポです。

5月27日(月曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 青木)
ケース:68歳 男性
主訴:2日前から徐々に増悪する腹痛と嘔気
診断:小腸イレウス(内ヘルニア嵌頓、closed loop形成)
指導医から一言:最近の新患カンファレンスでは、腹痛症例が続いたので研修医達も鑑別診断がスムーズに挙がるようになってきました。うれしいことです。
個々の疾患によって、問診のポイントは盛りだくさんですが、特に注意しているのは、発症様式、間欠痛か持続痛か?、内臓痛か体性痛か?でしょうか? 以上をはっきりさせるには、OPQRSTに沿って問診は効果的ですね。当日レクチャーで使ったスライドをアップしておきます。

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:感染症診療の基礎(内科 寺田)
指導医から一言:感染症診療の基礎は、感染症のトライアングルをしっかり理解して、実践することにつきます。 「○○(臓器)に、○○(起因菌)が感染しているから、どの○○(抗菌薬)を選択する」の問いに答えることなく、治療を開始してはいけません! 熱があるからとりあえず抗菌薬は絶対ダメです。

5月28日(月曜日)

AM7時30分~8時00分
先輩研修医レクチャー:ERでしばしば遭遇する症候への対応「失神」(担当 中村)
指導医から一言:今回もいいレクチャーでした。うちの研修医たちはよくできる!満足、満足!!

5月29日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 露木)
ケース:84歳 女性
主訴:発熱、食欲低下
診断:肺塞栓症、深部静脈血栓症
指導医から一言:約1週間前から続く微熱と食欲低下のケースでした。カンファレンスでは当初、高齢者の局在所見のはっきりしない感染症を疑いました。 診断のきっかけになったのは、低酸素血症(酸素飽和度85%)でした。自他覚症状では呼吸困難や頻呼吸、頻脈もなく、胸部XPは軽度の心拡大のみでしたが。 ここで、PEの可能性が指摘され、Dダイマー著明高値から下肢静脈エコー、造影胸部CTで確定診断となりました。 本患者におけるPEのリスクといえば座っていることが多い日常生活と脱水くらいでしょか?やっぱり、PEの診断はむつかしいですね~、 原因のはっきりしない低酸素血症で、胸部XPが正常ならばとりあえず鑑別診断には挙げる必要がありそうです。勉強になりました!Dダイマーの検査性能は一般的には、 SnOUTですが、著明高値の場合は高い陽性尤度比も期待できそうです。