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平成25年6月

6月3日(月曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 新海)
ケース:83歳 男性
主訴:失神発作
診断:完全房室ブロック
指導医から一言:失神発作の原因疾患の覚え方はSYNCOPE(セイント・フランシスから)ですね!

Situational:状況性
Vasovagal(VはYに似ている):血管迷走神経性
Neurogenic:神経原性
Cardiac:心原性
Orthostatic hypotension:起立性低血圧
Psychiatric:心因性
Everything else:その他すべて
ポイントはとにかく、心原性失神を見逃さないことです!心原性は特別予後が悪い!

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:徐脈性不整脈診療のポイント(内科 寺田)
指導医から一言:徐脈性不整脈はもちろん失神発作の原因になりますが、主訴としては「最近ボーとしている 」「元気がない」「食欲がない」といった 非特異的な症状が案外多いです。とにかくどの患者さんでも脈はしっかり触れましょうね!

6月4日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
先輩研修医レクチャー:ERでしばしば遭遇する症候への対応「意識障害」(担当 萩原)
指導医から一言:2年目の研修医がAIUEOTIPSに準じて意識障害の鑑別をまとめてくれました。勉強になりました。

6月5日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 今田)
ケース:93歳 男性
主訴:一過性意識消失
診断:粟粒結核
指導医から一言:“Once infected, always infected”、人は何回でも、TBに感染する!終生免疫はない、ましてはBCGなど!を肝に銘じましょう! また、胸部XPが正常な段階での粟粒結核の診断はむつかしいですね。結核の既往歴がある患者では、不明熱はもちろんのこと原因のわからない様々な症状 (今回は一過性意識障害)でこの疾患を考慮する必要がありますね~。

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:感染症診療の基礎(内科 寺田)
指導医から一言:研修医たちの抗菌薬の使い方で気になっていることの一つに「投与量が少ない!投与頻度が少ない!投与期間が短い!」があります。 前述のことを誤ると、実際は効いている抗菌薬が無効と判断されて不必要な広域スペクトラム抗菌薬が使用されたり、回避できたはずの感染症の再発や新たな感染巣を 作ってしまったりします。今回のレクチャーではこの辺を特に強調しておきました。米国が絶対ではありませんが…

6月7日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:内科 大塚)
ケース:46歳 女性
主訴:一過性意識消失、痙攣
診断:くも膜下出血
指導医から一言:非失神性の一過性意識障害。すなわち、意識消失の時間が10分を超えていたり、意識が戻ったあとも意識の軽度混濁があったり、 バイタルサインが不安定であったりした場合は下記の怖い病態を考慮しましょう!

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 )
ケース:68歳 男性
主訴:全身掻痒感、食欲低下
診断:薬剤性肝障害
指導医から一言:選択ポリクリの学生さんが、主訴だけで黄疸を疑い年齢から無症候性黄疸の鑑別疾患として肝胆道系悪性腫瘍を推論してくれました。 素晴らしい!結果的には悪性腫瘍は見つからずに、薬剤性と結論されましたが(確定診断ではない)、臨床推論としては極めて妥当な考え方だと思いました。 最近の学生さんはよく勉強してますね~。
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:臨床微生物学1(内科 寺田)
指導医から一言:感染症診療をしっかり身につけるためには、病原微生物と抗菌薬の両面から感染症診療を理解する必要があると考えています。 まずは微生物の観点から感染症を考えていきます。培養で検出された場合、積極的に起因菌と考えなければならない場合と反対に起因菌と考えてはいけない場合があります。 今日のレクチャーではその辺を特にしっかり伝えました。

6月10日(月曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 深田)
ケース:65歳 男性
主訴:発熱、腹痛、下痢
診断:多発嚢胞腎の感染性嚢胞の破裂による腹膜炎
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:臨床微生物学2(内科 寺田)
指導医から一言:黄色ブドウ球菌による肺炎は市中肺炎ではとても少ないし、ましてや尿路感染症や腸炎なんてみたことないよ!

PM5時30分~6時30分
プライマリケアレクチャー:抗菌薬の選び方(担当 寺田)
指導医から一言:今日は日常臨床における抗菌薬の選び方のポイントを解説しました。抗菌薬を正しく選択するためには、目の前の患者においてどこまでの菌を カバーするかを決定する必要があります。そして、抗菌薬選択のキーとなる起因菌は以下の通りです。この菌をカバーするか否かを考えて抗菌薬を選択してみましょう。 当然のことながらこれらの細菌にスペクトラムを有する抗菌薬はがんばって覚えておきましょうね。

6月11日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
先輩研修医レクチャー:ERでしばしば遭遇する症候への対応「めまい」(担当 野口)
指導医から一言:BPPVの身体診察法と処置は必ずできるようにしておきましょう。今日は皆でDix-Hallpike試験とエプリー法を復習しました。 安静でメイロン投与等で様子をみるならともかく、Dix-Hallpike試験でめまいを誘発したら必ずエプリー法をトライしてください。本当によく効きますよ! 騙されたと思ってやってみてください!!めまい発作だけ誘発されて放置されたら患者さんはたまらんよ~。

6月12日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 高田)
ケース:27歳 女性
主訴:3日前から出現した腹部全体の不快感とそれに続く右下腹部痛、発熱
診断:盲腸憩室炎
指導医から一言:腹痛の診断を考えるに当たって、大変勉強になるケースでした。初めの腹部全体の不快感は内臓痛で、その後の右下腹部痛は体性痛と考えました。 研修医達もこのへんの理解は十分でとても頼もしく感じました。鑑別診断には、初めの段階から虫垂炎、大腸憩室炎、回腸末端炎などが挙がりました。 結果的に最終診断は大腸に多発する憩室の内、盲腸の憩室炎と診断されました。右下腹部痛の診断において虫垂炎と憩室炎の鑑別はむつかしいですね。 ポイントを以下にまとめておきます。また、回腸末端炎の原因疾患としてカンピロバクター、サルモネラ、エルシニア、結核、 クローン病なども鑑別に挙がり活発な議論が出来ました。

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:抗菌薬各論1(内科 寺田)
指導医から一言:今日は感染診療を抗菌薬の側面から考えてみます。まずは抗菌薬の基本ペニシリンの話。 ペニシリンは当初すべてのグラム陽性菌に効果がある抗菌薬として開発されましたが、すぐにブドウ球菌が耐性化してしまいました。 その後の開発の経緯は、耐性ブドウ球菌にも有効なPC開発とグラム陰性菌にも有効なPCの開発の2つの方向に向かい、抗緑膿菌作用を有するPCと βラクタマーゼ阻害剤入りのPCが出現しました。このようなPC開発の歴史から考えるとPC系抗菌薬のスペクトラムの理解がしやすくなりますね。

6月14日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:内科 大塚)
ケース:65歳 男性
主訴:めまい、嘔吐
診断:食道静脈瘤からの上部消化管出血、アルコール性肝硬変
指導医から一言:「めまい、嘔吐」で搬送されてきたER症例です。当初対応した研修医は救急隊からの前情報から、中枢神経疾患と内耳疾患を考えていたようですが、 最初のバイタルサイン(血圧80/60、脈拍数114/分)から即座に循環血漿量の低下を疑い、肝硬変の既往歴から食道静脈瘤破裂を考えました。 素晴らしいです。パチパチ!ERでは救急隊や開業医さんから前情報でミスリードされて診断が遅れたり、誤ったりすることがしばしばあります。 こういった、我々が陥りがちな思考の過ちを知っておくことはとても大切です。このケースは“枠組み効果”と言って有名な認知バイアスの一つと考えられます。 研修医達には近いうちに、診断における認知バイアスの話をしますね。楽しみにしていてください。

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 新海)
ケース:65歳 女性
主訴:突発性の両下肢の麻痺
診断:脊髄梗塞(前脊髄動脈症候群)
指導医から一言:脊髄疾患の部位診断は面白いですね。神経疾患の診断には部位診断と病態診断の両方が必要ですが、脊髄では各種トラクトがはっきり分かれて走行し かつ神経支配のレベルも明確なことから、病変部位の高さ、前後、左右をしっかり診断できます。このケースも研修医が感覚障害のレベル、反射、感覚解離、知覚過敏帯から 病変部位(Th5あたりの病変)をしっかり診断してくれました。こういったことが面白いと感じる人に神経内科はぴったりですね。 皆さんはどうですか?僕はこういったケースを診るとわくわくします。
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:抗菌薬各論2(内科 寺田)
指導医から一言: 今日は前回のPC系抗菌薬に続いて、皆さんが大好きなセフェム系抗菌薬のまとめをしました。セフェム系抗菌薬について、 案外多くの医師が勘違いしていることは、1)腸球菌、リステリアには活性なし、2)第2世代のセファマイシン系(セフメタゾン)以外は嫌気性菌のバクテロイデス族には活性なし、 3)同じ第3世代でも、ロセフィンとモダシンでは全然スペクトラムが異なる(前者はグラム陽性菌、陰性菌広く効くが、緑膿菌を含めSPACEには効かない。 一方、後者は緑膿菌にはよく効くが、肺炎球菌などのグラム陽性菌に対する活性が弱い)、4)セフェム系は世代が上がるに従ってグラム陽性菌の活性が下がり、 反対にグラム陰性菌の活性が上がる、5)第1、2世代セフェムは髄液移行がなく、髄膜炎には感受性があっても使えない、などです。皆さん注意してくださいね。

6月19日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 青木)
ケース:30歳 男性
主訴:便秘、腹痛、発熱
診断:潰瘍性大腸炎(疑い)
指導医から一言:1週間前から続く便秘と前日からの疝痛様腹痛、発熱、テネスムスの患者さんです。鑑別診断には当初、イレウス、憩室炎、虫垂炎、感染性腸炎が挙がりました。 腹部CTで直腸~下降結腸の腸管の浮腫を認め、CFと組織診から潰瘍性大腸炎(UC)と診断されました。UCの疾患スクリプトは一般的に下痢、血便で、 今回のように便秘を訴える患者さんにUCを鑑別診断として想起するのはなかなか困難でした。しかし、成書によるとUCの初期で大腸遠位部の病変では便秘や テネスムスを訴えることも多いようです。これでまた、UCに対する疾患スクリプトのバリエーションが広がりました。臨床推論では「症状は違うけど同じ疾患、 症状は同じだけど違う疾患」と判断する能力は大切です。また、原因は何であれ大腸の炎症性病変を疑うのにテネスムスは重要な症状ですね。

AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:抗菌薬各論3(内科 寺田)
指導医から一言:カルバペネム、キノロン、グリコペプタイド、アミノグリコシド、マクロライド、クリンダマイシン、テトラサイクリンについて一気にまとめました。 資料の一部をアップしておきます。

6月21日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:内科 大塚)
ケース:55歳 男性
主訴:頭痛、視力障害、交通事故にてER搬送
診断:右横静脈洞血栓症、脳出血
指導医から一言:むつかしいケースでした。患者さんは交通事故による外傷でERを受診しました。外傷は軽症でしたが、強い頭痛と視力障害を訴えたため頭部CTを 撮ったところ右頭頂葉~後頭葉の皮質下に高度の脳浮腫を伴う脳出血が見つかりました。高血圧性脳出血としては出血部位が非典型的であること、 強い頭痛を訴えたことから、さらに頭部MRI+MRAを撮ったところ右横静脈洞血栓症を認め、静脈閉塞性の出血性脳梗塞と診断されました。 カンファレンスの時点では明らかな過凝固状態を示す病態や検査所見は認めず原因は不明です。静脈洞血栓症は稀な疾患で診断はなかなかむつかしいですが、 強い頭痛を訴えたり、典型的な高血圧性脳出血の出血部位(視床、被殻、小脳、脳幹)以外の脳出血を見た時には、違和感を持って、 更なる原因疾患についての検索をするように心がけることが大切ですね。
AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 山田)
ケース62歳 女性 
主訴:前胸部痛、冷汗、呼吸困難
診断:敗血症(B群溶連菌、GBS)、化膿性関節炎(右足関節、左肩関節)、細菌性髄膜炎
指導医から一言:この主訴から、この疾患をすぐに想起するのはむつかしかったな~。このケースは、採血検査で高度の炎症反応が診断のきっかけになりましたが、 とにかく原因不明の○○の時には必ず敗血症を考慮する必要があるようです。また、この患者さんは化膿性関節炎と診断されましたが、関節痛の訴えはほとんどなく、 身体診察上も関節炎の所見は軽微でした。そうは言っても、症状のあるところに注目することはとても重要なことだとあらためて感じました。このケースは、 GBSの敗血症に続発した化膿性関節炎と細菌性髄膜炎と診断しましたが、細菌の侵入経路ははっきりしませんでした。GBSの菌血症、感染症は新生児や妊婦で有名ですが、 それ以外に成人例も増えているようです。この患者さんはDMがありました。また、GBSの菌血症を起こした場合予後が比較的不良であることも重要な点です。 診断がつけば治療はPCGです。

6月24日(月曜日)

AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 露木)
ケース:74歳 男性
主訴:視力低下、倦怠感
診断:原発性マクログロブリン血症
指導医から一言:原発性マクログロブリン血症は100万人あたり3人と非常にまれな疾患です。病因としては骨髄におけるB細胞腫瘍の単クローン性増殖によりますが、 症状は腫瘍細胞の肝脾、リンパ節への浸潤、IgM高値による過粘稠度症候群による出血傾向、視力障碍、頭痛、神経症状、およびM蛋白が自己抗体として作用しておこる 末梢神経障害があります。今回のケースも症状はそろっていました。このケースを経験して、似た疾患?として、クリオグロブリン血症と寒冷凝集素症についても勉強してみました。 前者は血管炎、後者は溶血性貧血を主たる症状としますが、オーバーラップする症状もありなかなかむつかしいですね。
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:身体診察シリーズ:頭頸部(内科 寺田)
指導医から一言:今日からしばらく身体診察についてまとめていきます。今日は頭頸部の診察です。当日使用した資料の一部をアップしておきます。

6月25日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
先輩研修医レクチャー:ERでしばしば遭遇する症候への対応「発熱」(担当 小笠原
指導医から一言:「発熱」についてですが、今回は特に「発熱+発疹」を中心にまとめてくれました。見逃してはいけない疾患は、SMARTNTTと覚えましょう。

6月28日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:内科 大塚)
ケース:89歳 男性 
主訴:ショック、一過性意識消失、低酸素血症
診断:小腸捻転、誤嚥性肺炎
指導医から一言:ちなみに小腸捻転は非常に稀な疾患です。成人の捻転でよく見られるのは、S状結腸と盲腸です。
AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:1年目研修医 橋本)
ケース:5歳 男性
主訴:下肢の有痛性発疹
診断:ヘノッホ・シェーンライン紫斑病
指導医から一言:典型的なケースでした。話は変わりますが、数年前に一人の研修医がひどい心窩部痛で入院したことがあります。GIFや腹部CTでははっきりした原因がわからず、疼痛コントロールのために硬膜外チューブまで挿入しました。入院3日目くらいに、研修医から呼ばれて病棟に行くと、 彼は「ついに出ました」と言って、下肢の紫斑を私に見せてくれました。そう、彼の病名はヘノッホ・シェーンライン紫斑病だったのです。 紫斑は腹痛に遅れて出ることもあるので注意が必要ですね。
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:身体診察シリーズ:腹部(内科 寺田)
指導医から一言:今日は部の腹部診察です。当日使用した資料の一部をアップしておきます。