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平成25年4月

4月2日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
新患カンファレンス
ケースブック抄読会 100 cases in general practice(担当:2年目研修医 佐原)
CASE25: Confusion
指導医から一言:「老人のConfusionの原因は多岐にわたります。特に症状がはっきりしない呼吸器感染症や尿路感染症および薬剤が原因になることが多いように. 思います。このケースはAfとDMがありました。ケースではConfusionの原因としてTIAを指摘していましたが、TIAはあくまでも一過性の神経局在所見ですから ちょっと違和感を持ちました。一過性の意識障害のケースで時々、TIAとして対応し頭部CTを優先して撮影している例を見受けます。 意識障害は神経局在所見ではありませんから、TIAと診断するは間違いです。その場合、意識障害の持続時間により、失神ならば心疾患を念頭におきまずECGを! 失神としては持続時間が長く、随伴症状(頭痛、呼吸困難、胸痛など)があるならば、SAH、PE、AMI、 大動脈解離などの危険な疾患をしっかり鑑別するべきでしょう。」

4月3日(水曜日)

AM9時30分~10時00分
ミニレクチャー:不明熱(2)(内科 寺田)
指導医から一言:「不明熱の鑑別診断のためにポイントになる、病歴や身体診察所見をまとめてみました。私が不明熱の診療で特に意識していることは、 『不明熱を感染巣、病態生理がはっきりしない発熱』と認識して、眼底、心音、皮膚、血管の診察に特にこだわり、眼、耳、鼻、口、肛門など 「孔の周り」を特に入念に観察します。そして、ROSを必ず行うことです。ROSには何回も救われています。」

4月5日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:2年目研修医 鈴木)
ケース1. 75歳 女性
主訴:せん妄、右片麻痺、右共同偏視
診断:アルコール性肝硬変に起因する肝性脳症によるけいれん発作?
指導医から一言:「上記のような診断を考えましたが、確定診断はついていません。左大脳皮質の刺激病変(てんかんフォーカス)で神経所見は説明可能であり、 せん妄もけいれん後の意識障害と考えてもいいかもしれません。しかし、尿毒症に比べて肝性脳症では必ずしもけいれん発作の頻度は高くないことから、 病態の解釈に疑問が残るケースとなりました。」
AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:2年目研修医 酒井)
ケース:80歳女性
主訴:呼吸によって誘発される右胸痛、発熱
診断:細菌性胸膜炎
指導医から一言:「浜医の学生さん2名も参加して診断までの過程を議論しました。診断過程はスムーズにいったのですが、興味深かったのは胸水から 培養同定されたKocuria kristinaeという珍しいグラム陽性球菌を胸膜炎の起因菌と考えていいのか?という議論でした。この菌は皮膚の常在菌で、 胆嚢炎とカテーテル関連菌血症の報告はありますが、調べた限りでは肺炎、胸膜炎の報告はありませんでした。本当のところはわかりませんが、 胸水穿刺の際のコンタミではということになりました。培養で生えた菌が必ずしも起因菌とは限りません。個々のケースのコンテキストに沿って 判断することが大切です。培養で生えても起因菌と考えてはいけない代表的な例をいくつかみんなで共有しました。」

4月10日(水曜日)

AM9時00分~10時30分
新初期研修医オリエンテーション(担当 寺田)
1)「ローテーション研修を成功させるコツ」
2)「研修期間中のメンタルヘルス」
指導医から一言:今日は新初期研修医オリエンテーションとして、上記の2つのレクチャーをしました。
まず、「ローテーション研修を成功させるコツ」のポイントは成人学習理論を理解したうえで
  1. 研修の目標を明確にする/してもらう
  2. 指導には時間がかかるので指導医の手伝いをする
  3. 指導医に観察してくれるように頼む
  4. 指導医の評価を受ける
  5. 患者は若い医師の治療への参加に抵抗あっても話すのは喜ぶので、積極的に診療に参加する
  6. 自分を担当してくれる先輩医師達とうまく付き合う
  7. 他の学生、研修医にとにかく教えるを実践すること!

また、初期臨床研修の2年間は「うつ病」発症に最適な環境ですよね。特に膨大な仕事量、次々の変わる研修の場とそれに伴う人間関係の変化、 裁量権と達成感の低さが問題になります。研修医たちには自己管理と同期でお互いに助け合うことの重要性を話しました。

4月12日(金曜日)

新初期研修医オリエンテーション
特別講演「プロフェショナリズム」 関西医科大学 河本慶子

指導医から一言:とてもためになる講義でした。研修医たちも感銘を受けたようです。今後、河本先生には定期に当院に来ていただき、 プロフェショナリズム関連の講義をお願いしたいと思っています。

“医のプロフェッショナリズムは、それにより我々医師が、我々の患者および大衆から与えられる信頼に値する存在であることを示すことができるような、種々の行動により構成される”
Swick H, “Toward a normative definition of medical
professionalism.” Academic Medicine 2000;75:612-616

私は日頃このような行動をとっているだろうか?…(無言)

4月15日(月曜日)

AM9時30分~10時00分
新初期研修医オリエンテーション(担当 寺田)
1)診療録の書き方(POMR)
2)ケースプレゼンテーションの方法

指導医から一言:ケースプレゼンテーションが上達するためのすぐにできる8つのコツ
  1. 最初のprofileをしっかり述べる
  2. 最初に「最も可能性の高い疾患(most likely diagnosis)を念頭に置く
  3. 頻度の軸と重大性の軸に沿って、数個の鑑別診断を想起しておく
  4. 現病歴では症状の性格をOPQRSTに沿って具体的かついきいきと描写する
  5. 念頭に置いている疾患の危険因子について検討する
  6. 診断の手がかりだけでなく、治療の手がかりになる情報も盛り込む
  7. SummaryとConclusionは必ず入れる
  8. ROSを愚直に行う

4月16日(火曜日)

ケースブック抄読会 100 cases in general practice(担当:2年目研修医 山口)
CASE25: confusion
指導医から一言:「CO中毒のケースでした。当院の動脈血ガス分析の結果にはCO-Hbがしっかり測定されています。見逃さないように!
以下のような場合にCO中毒を疑いましょう」
  1. 火災現場
  2. 火事で顔面に熱傷・煤付着
  3. 閉鎖空間で頭痛後意識障害
  4. 屋根付きガレージでエンジンかけっぱなし
  5. 自動車内で自殺
  6. 同じ場所にいた複数人が頭痛・意識障害

4月17日(水曜日)

AM9時30分~10時00分
新初期研修医オリエンテーション(担当 寺田)
「教育カンファレンスの進め方」
指導医から一言:当院では私と研修医とで、月、水、金の午前9時30分から約1時間、臨床推論に重点を置いた教育カンファレンスを開催しています。 そこで強調している臨床推論を上達するための方法は以下の通りです。
  • 臨床問題を医学的な言葉に置き換える練習
  • 鑑別診断のリストを想起する練習(頻度と重要性の軸で3つ挙げる。本命、対抗、大穴)
  • リストに挙がった疾患の可能性を吟味する練習(感度、特異度、尤度比を意識して)
    - どんな情報を集めたら疾患の可能性が高くなるか
    - どんな情報を集めたら疾患の可能性が低くなるか
  • 診断を確率でとらえる
    - 練習検査前確率と検査特性を組み合わせる
  • 最後に診断の妥当性と信頼性の検証を行う
  • 認知エラーを意識する

興味のある方は是非とも参加してみてください。いつでも、だれでも大歓迎ですよ。

4月18日(木曜日)

PM5時30分~
新初期研修医オリエンテーション(担当 寺田)
「忙しい臨床の場で質の高い情報を素早く手に入れる」
指導医から一言:「日常診療における2次資料の有効な利用法について勉強しました。それにしてもUpToDateはいろんな使い方ができるんですね~。 担当者の方からちょっとしたコツをいろいろ教えていただきました

「情報の有用性を決める3つの要素」
  • 妥当性が高く
  • 関連性が高く
  • 労力が少ない

特に3つ目は大切ですよね~
文献の検索だけで1~2時間もかかっていたら、多忙な日常療療をこなしていけませんよね」

4月19日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:2年目研修医 鈴木)
ケース:55歳男性
主訴:失神発作
診断:出血性ショック、上部消化管出血(胃食道静脈瘤ではない)、アルコール性肝硬変
指導医から一言:「意識障害の患者さんの鑑別は、①失神、②一過性意識障害で引き続き循環不全や軽度の意識障害を残しているもの、 ③持続性意識障害なのか?によって鑑別診断のポイントは大きく異なってきます。①失神ならば鑑別診断はSYNCOPEで特に心原性が大切ですし、 ③ならばAIUEOTIPSで対応し、②ならばSAH,AMI、PEや大動脈解離といった恐ろしい疾患も考えなくてはなりません。」
AM9時30分~10時30分
新患カンファレンス(担当:2年目研修医 酒井)
ケース:57歳男性
主訴:左手の筋力低下
診断:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
指導医から一言:「左手からはじまった緩徐進行性の四肢筋力低下と筋萎縮で感覚障害、膀胱直腸障害を伴わないケースでした。 神経学的所見では線維束攣縮と深部腱反射の亢進とバビンスキー反射陽性が、病態を理解するうえで参考になりました。確定診断はもちろん除外診断が中心ですが、 EMGで見られるジャイアントスパイク(特にシングル・オッシレーション)は診断的価値が高いです。本例は診断された時点で軽度の嚥下障害と呼吸筋麻痺 (CO2の蓄積)があり今後の治療法の選択について比較的急がなくてはならないケースでした」

4月22日(月曜日)

AM9時30分~10時30分
新初期研修医オリエンテーション(担当 寺田)
「臨床推論の基礎と診断のEBM」
指導医から一言:「練習問題を1つ!暇なときに考えてみてください。答えは自分で考えてね!」

4月23日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
ケースブック抄読会 100 cases in general practice(担当:1年目研修医 鄭)
CASE26: confusion

4月24日(水曜日)

AM9時30分~10時30分
新初期研修医オリエンテーション(担当 寺田)
「医療面接の基礎」
指導医から一言:「最近の研修医達は、医療面接については大学でしっかりトレーニングを受けていますね。感心しました。 患者教育と行動変容の動機付けの際に、患者さんに行動変容を促す時の方法として私もよく使っているLEARNアプローチを紹介しました。」

4月26日(金曜日)

AM7時30分~8時00分
ERピットフォールカンファレンス(担当:2年目研修医 鈴木)
ケース:87歳男性
主訴:痙攣重積
診断:原因疾患は不明
指導医から一言:「残念ながら痙攣発作の原因疾患を明らかにすることはできませんでした。痙攣の患者さんを診ると、 中枢神経病変を考えてすぐにCTへ行きたくなりますね。今回もCT撮影中に呼吸停止に近い状態になりあわてました。CTを撮影する前に、 しっかりABCを安定させることと撮影中の状態観察が大切ですね。今回の呼吸停止の原因としては痙攣に対して投与したセルシンの呼吸抑制と推察しました。 また、担当の鈴木先生からは痙攣を見たら、CTに行く前に低血糖、VT、VFのしっかり除外するようにとのアドバイスがありました。 また、流れの中でCO2ナルコーシスに関する議論になりました。CO2ナルコーシスと診断するには、ABG上CO2の蓄積は大切ですが、急性呼吸不全と区別するために HCO3の代償性の上昇(>35)を確認しましょう。CO2ナルコーシスが発症するには、2~3日かかりますからHCO3が上昇していない場合は急性不全と判断して 高濃度酸素投与は容認されます。」
AM10時30分~11時00分
ミニレクチャー:聴診器の使い方と聴診の基礎(内科 寺田)
指導医から一言:「浜松医大の学生さんの出席が多かったので、初めに聴診器の膜型とベル型の使い分けについて解説し、 続いて以下の初期研修医に求められる循環器診察の到達目標の項目について解説しました。」

4月30日(火曜日)

AM7時30分~8時00分
ケースブック抄読会 100 cases in general practice(担当:1年目研修医 三輪)
CASE27: contraception
指導医から一言:「未成年者に経口避妊薬を処方する際の注意点についてのケースでした。日常、このケースのような機会はないですがとても興味深い内容でした。」
ついでに、経口避妊薬の禁忌は以下の通りです。
  1. エストロゲン依存性腫瘍(乳がん、子宮体がん、子宮筋腫)
  2. 不正出血
  3. 血栓性疾患(DVT、PE、脳静脈洞血栓症など)の既往
  4. 脳血管障害の既往
  5. 冠動脈疾患の既往
  6. 前兆を伴う片頭痛
  7. 35歳以上で15本/日以上の喫煙者
  8. 心臓弁膜症の既往
  9. 糖尿病
  10. 血栓性素因
  11. 術後4週または2週以内
  12. 分娩4週以内
  13. 肝機能障害
  14. 肝腫瘍
  15. 脂質代謝異常症
  16. 高血圧
  17. 耳硬化症
  18. 妊婦
  19. 授乳婦