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道しるべ Vol.53

磐田市立総合病院では、平成24年度から市民公開講座、出前健康講座を開催しています。


病院長就任のご挨拶「−患者中心の医療における権利と義務、そして病院の方向性−」



磐田市立総合病院病院長 鈴木昌八 (すずき しょうはち)
平成24年4月1日付けで病院長に就任した鈴木昌八です。 浜松医科大学第2外科から平成20年4月に副病院長として赴任し、肝臓・胆道・膵臓のがんを中心とした外科治療に携わってきました。 病院運営や日常診療の中でいろいろな方から教えを受けることも多く、「我以外皆我師也」という言葉を実感しつつ、病院長業務を行っています。
当院は「医療の原点は思いやり」を基本理念に、中東遠地域の中核病院として地域の皆様の急性期医療を担っています。 6月から高精度放射線治療装置2台の稼動が始まり、外科治療に加え、外来がん化学療法と放射線治療部門の充実により、 地域がん診療連携拠点病院として安心・安全で質の高いがん治療が提供できる体制を整えました。 より高度な専門性が求められている医療の現場では、「患者中心の医療」の中で多職種協働によるチーム医療を行っています。 「患者中心の医療」とは、患者様の要求を過度に受け入れ、満足度を上げようというものではなく、患者様の主体性を重んじた医療を行うことです。 例えば、治療法に関するインフォームド・コンセント(十分な説明と同意)では、医師から説明された治療法の内容について十分理解し、 納得した上で、患者様の自己決定権により治療法を選ぶことになります。この時には患者として病状を正しく伝える義務があります。 当院が提供する医療は、患者様と医療従事者との相互の信頼関係の上に成り立っています。医療にはいろいろな意味での限界があるのも事実です。 地域の皆様に一層信頼され、愛される病院を目指していく中で、より良い医療を行うために「患者様の権利と義務」を定めました。 次ページに掲載しましたので、ご高覧いただければ幸いです。
少子高齢化による疾病構造の変化や患者ニーズの多様化など、医療を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。 4月には「社会保障・税の一体改革」に沿って、戦後のベビーブーム期に生まれ、高度経済成長を支えてきた「団塊の世代」が、 75歳以上の後期高齢者となる2025年を見据えた医療の方向性が示されました。 わが国の人口は減少過程にあり、後期高齢者の割合は全人口の20%を超えるものと推定されています。 このような将来像の中で、急性期医療の中核病院としてもかかりつけ医や在宅・介護施設との連携強化により地域で支え合う医療に関わっていく所存です。 急性期の治療を終えた患者様が安心して在宅に移行できるシステムは、関係医療機関、医師会、行政と共に進めていく必要がありますが、 住民の皆様の協力なくしては成り立ちません。今まで以上に地域医療への理解を深めていただき、 住民参加型の活動を活性化することがますます重要になるものと思われます。どうぞ変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

当院を利用される患者様へ

当院が提供する医療は、患者様と医療従事者との相互の信頼関係の上に成り立つものと考えています。 このような信頼関係を深め、より良い医療を行うため、「患者様の権利と義務」を以下のように定めました。 患者様およびご家族の皆様のご協力をお願いいたします。

患者様の権利

  1. 患者様は、個人的背景の違いや病気の種類などに かかわらず、平等に診療を受けることができます。
  2. 患者様は、病名や治療方針について担当医師から わかりやすい言葉で十分な説明を受けることができます。そして、説明内容を理解し、納得した上で自らの意志で治療方法を選択する権利があります。
  3. 患者様は、医療従事者からの助言や協力を得た上 で、自己の自由な意思に基づいて、希望しない検査や治療を断る権利があります。
  4. 患者様は、病気や治療内容に関して当院以外の医 師から意見を聞くことができます。また、自らの意思により転院を希望される場合は、情報提供を求めることができます。
  5. 患者様のプライバシーは保護・尊重されます。また、 当院での診療内容については、患者様の同意がない限り、診療にかかわらない第三者に公表されることはありません。
  6. 患者様には、ご自身の診療記録について開示を求 める権利があります。
  7. 研究途上にある医療に関しては、目的、方法および 危険性などについて十分な情報提供を受けた上で、その医療を受けることを決定する権利と、何ら不利益を受けることなく、いつでもその医療を拒否する権利があります。

患者様の義務

  1. 適切な医療を提供するために、患者様自身 の健康に関する情報をできるだけ正確に医療従事者に伝える義務があります。
  2. 患者様には、自ら選んだ治療方針に従って、 治療に専念する義務があります。
  3. すべての患者様が静粛で快適な環境下での 医療を受けられるよう、配慮する義務があります。 (他の患者様や病院職員に対する暴言・暴力等の迷惑行為があった場合には、診療を中止します。また入院中の場合は退院していただくことがあります。)
  4. 医療の対象は人であり、診療内容の多様化 に加え、社会、経済、そして倫理等の様々な要因により、医療は本質的には不確実なものであるということを認識する義務があります。
  5. 病院内では、当院の規則(敷地内禁煙、携帯 電話の使用場所等)および公共のルールを守って、他者の迷惑にならないように行動する義務があります。
  6. 患者様には、医療費の支払い請求を受けた ときは、遅滞なく速やかにお支払いいただく義務があります。


平成24年7月1日改正
病院長

形成外科とはどんな科?



形成外科 鈴木綾乃 (すずき あやの)
「形成外科」という科は聞き慣れない方も多いかも知れません。 生まれつきの変形を治したり、外傷や癌などで起こった変形や、失われたりした身体の表面や骨の異常を再建することを主に担当する外科です。 古くは紀元前7世紀頃にインドで造鼻術が行われたのが最初の記録とされていますが、 日本国内では江戸時代に文献があるものの、体系的になったのは1956年からと新しい分野です。
少しずつ具体的な対象疾患を挙げてみます。 やけど(1cmくらいの水ぶくれから、体表の数10%がダメージを受ける重症熱傷まで)、 顔のけが(切り傷の縫合、鼻・頬骨・眼の周りを囲む骨の骨折、涙道損傷なども担当します)、 先天奇形(副耳、指の数が多い多指症、指がくっついている合指症、臍突出、口唇裂など)、 手足のけが、あざ・ほくろ・良性腫瘍(粉瘤、脂肪腫など)、 悪性腫瘍とそれに関連する再建(皮膚悪性腫瘍:有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫、Paget病などの切除と再建、 頭頚部・四肢・体幹の悪性腫瘍切除術後の欠損・変形に伴う再建、乳房再建)、きずあと・ケロイド、褥瘡(床ずれ)・慢性潰瘍、 その他には顔面神経麻痺、眼瞼下垂、陥入爪、腋臭症などの治療も担当します。
同じ傷を覆うのにも様々な手法があります。 植皮(皮膚移植)もあれば、創周囲の皮膚を弁状に切ってパズルのように組み合わせて閉じる局所皮弁法という方法もあります。 周囲の皮膚では足りない場合は、遠くの皮膚・脂肪・筋肉・神経・骨にそれらを栄養する血管を付けて移動させる手術も行います。 あるいは条件によっては手術では無く、軟膏療法や陰圧閉鎖療法など、患者様自身の傷を治そうとする力を伸ばして創閉鎖を待機するという方法もあります。 これら様々な治療選択肢をご用意して、実際には患者様と相談し治療方針を決めて行くことになります。
また形成外科の分野の一部に美容外科もあることから、傷跡をゼロにすることは困難でも、できるだけきれいに縫合することも重視しています。 機会を設けて、若いドクター(当院研修医)に縫合技術を伝えて行ければと考えています。形成外科は単独で成り立つ科ではありません。 上に挙げましたように、担当疾患が多岐に渡り、様々な科、職種との連携、チーム医療がとても大切です。 外科、皮膚科、整形外科、脳神経外科、歯科口腔外科などの複数科と合同手術を行い、疾患・手術によって失われる機能の回復にリハビリテーションを施行し、 体表の変形に対するメンタルサポートを配するという様々な側面があります。 当院では2012年3月までは週1回の外来診察のみでしたが、2012年4月より常勤となりました。 様々な形成外科的手法による選択肢を提供し、患者様の社会生活の質の向上に貢献できればと考えております。これからどうぞよろしくお願い致します。

磐田病院大好きです!



研修医 一ノ瀬初美(いちのせ はつみ)
はじめまして。平成23年4月からこの磐田市立総合病院で働かせていただいております、研修医2年目の一ノ瀬初美と申します。
医学部の学生時代に病院見学をさせていただき、診療も教育も熱心な先輩医師の方々と温かな病院の雰囲気を知り、この病院で研修をしたいと思いました。 採用試験、卒業試験、国家試験を乗り越え、何とか平成23年4月から研修をスタートできるようになってから、あっという間に1年が過ぎました。 予想以上に研修は充実しており、先輩医師はもちろん、看護師、薬剤師、検査技師、放射線技師、栄養士、リハビリ科など、 あらゆる部署の先輩方から臨床の技を教わっております。 元気になるお手伝いをしているつもりの患者様から、「頑張ってね」と、逆に自分を元気にしていただくことも度々あります。 私は医師としてまだたった1年の経験であり、貢献できることよりも学ぶことの方が多く、自分の存在意義を見いだせずに落ち込むことも度々あります。 そんなときに患者様からこのような言葉をいただけたことで、何とか続けることができました。 もし今までに出会えた患者様がこの冊子を読んでいらっしゃったら、あの時は本当にありがとうございました。
さて、初期研修も残り3分の1となりました。今までは各診療科の基本的な初期対応を中心に身につけようとしてきましたが、 次のステップとして専門の診療科を決める時期が迫ってまいりました。社会全体としては診療科の患者数に対する医師数に偏りができると困るという問題もあります。 そうした中で自分はどの診療科を選べばいちばん貢献できるのか?答えを出すにはもう少し悩みたいと思いますが、 どの診療科を選んだとしても、この病院での経験は必ず生かしたいと思います。 残された研修期間も学べるだけ学んでいこうと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

你好(ニーハウ)



研修医 鄭潔(てい けつ)
はじめまして。磐田市立総合病院初期研修医一年目の鄭潔と申します。中国生まれで、姓は鄭、名は潔です。 本当の中国語発音は難しいから、日本式の読み方、ていけつと呼んでください。日本ではあまり見られない名字ですが、中国ではごく普通の名前です。 インターネットで検索すると、同姓同名の人がたくさん出てきます。残念ながら一番有名なのはプロのテニス選手で、磐田の鄭ではありません。
医学は中国の大学で勉強しました。その後主に医学関連の研究をやりました。 研究関係で中国、その後日本、またカナダで生活したことがあり、三か国の中で、医療レベルを別として、医療サービスの面からみると日本は一番良いかなと思います。 中国では医療保険はまだまだ不十分で、個人負担はとても高いです。さらに開業医の伝統や信頼性はあまりなく、 初診としても大学病院や市立病院など大きい病院に圧倒的に集中され、病院に入る瞬間はまずにぎやかな感じで、受診、検査、会計、どこでも待つ待つ待つ。 カナダでは、安定している仕事があれば、各地域の健康保険と会社の保険の組み合わせで、受診時ほとんど医療費の個人負担はありません。 問題はすぐ受診できないことです。まず初診として家庭医に診てもらうための予約が取れるまで約一週間かかります。 そこで問題が解決できたらいいですが、たとえ専門医に診てもらう必要となれば、また約一カ月待たなければなりません。 さらにCT、MRIなどの検査が必要となったら、また予約をとれるまで時間がかかってしまって、本当の治療を開始するまで何カ月単位で計算する必要となります。 カナダの医療サービスは先進国の中でも評判の悪い方で、比較としてはあまり良くないかもしれませんが、 とにかく日本のように病院地域連携、自由に受診先を選べる、そこから検査、治療、救急医療までスムーズに行われるのが夢みたいと言っても過言ではありません。
日本に留学した時から日本で医師として仕事できたらと思いましたが、幸い日本医師国家試験に合格しました。 今年4月から当院で各病棟をローテーションしながらプライマリケアを学び、全身全力で1人前の医師になるために頑張っております。 当然日本語も勉強し続けていますが、外に出るとき、「どこからですか」と殆ど毎回聞かれてがっくり。 これからの2年間、磐田の方言まで上手に日本語を使いこなすためにも頑張ります。よろしくお願いいたします。

感謝



研修医 大島司(おおしま つかさ)
初めまして、こんにちは。平成23年4月から磐田市立総合病院にて働いております、 大島司と申します。現在、研修医2年目として、様々な科で日々勉強し、精進しております。
私は、大学を卒業するまでは、東京で生まれ、育ってきました。磐田市には、親戚がいるわけでもなく、何の縁もゆかりもない土地でしたが、 少しでも、他の地域での生活、医療を経験しようと思い、当院を研修病院として希望しました。思い立ったらすぐに行動に移す性格であり、 若いうちに様々な経験を積んでおきたいという思いから、社会人1年目で不安が大きい中、東京を離れる決意をしました。
こちらでの生活は東京での生活と異なり、車がないと移動ができず、最初の頃は煩わしさを感じたことも多々ありました。 しかし、お茶畑の多い自然の中、東京より明らかに澄んでいる空気に囲まれた生活が、今では当然の存在になり、 この土地ののどかな生活を満喫し、離れたくないという気持ちも芽生えてきました。
さて、私生活は徐々に慣れてきましたが、研修医2年目となり、仕事も徐々に慣れてきたのではと感じております。 1年前は、右も左も分からず、上級医の先生の後ろをついて行き、慣れた頃には、それぞれの科の研修も終わりに近づき、 次の研修の科へ移動するという日々の繰り返しでした。しかし、徐々に医師としての役割、病院のシステム、他のスタッフとの連携等を覚えていき、 今では1年前に比べると、成長できたのではないかと思っています。それは、これまで支えてくださった職員の方々のみならず、 私と接して下さった全ての患者様のおかげであると思います。優しく接して下さった方、哀しみを表現した方、怒りをぶつけた方等々、 今までの全ての方々とのコミュニケーションがあって、現在の私があると思います。
これからも一つ一つのコミュニケーションを大切にしながら、日々努力していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。