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道しるべ Vol.44

地域周産期母子医療センターの完成予想図です。
平成22年3月にオープン予定。


糖尿病性足病変が増えています



血管外科科長 犬塚和徳
高齢化社会と生活習慣の欧米化に伴い、糖尿病が原因の足病変が急激に増えています。糖尿病性足病変には、足の指や爪の白癬菌症から、靴ずれや胼胝(たこ)、足の潰瘍・壊疽までが含まれます。足病変が足壊疽まで進行すると治癒は難しく、足や下肢の切断が避けられない場合が少なくありません。米国では非外傷性下肢切断の約半数以上が糖尿病性足壊疽によるとされています。
糖尿病性足病変の主な原因は、糖尿病性末梢神経障害と血流傷害、細菌への抵抗力減弱の3者です。しかし、この3者がそろったからといって直ちに足壊疽になるわけではなく、靴ずれや胼胝、外傷などが直接的な引き金となります。末梢神経障害があると、靴ずれができても、外傷を受けても、患者さん自身は痛みを感じないため、しばしば手当てが遅れます。本人が足潰瘍や壊疽の痛みを感じなければ、家族や医師も患者さんの足をみる機会は少ないので、発見が遅れます。発見や手当てが遅れれば、胼胝は潰瘍に、潰瘍は壊疽に進行しがちです。
足潰瘍や壊疽になるのを防ぐには、足病変の早期発見と早期対処が重要です。そのため、足病変のリスクの高い患者さんを抽出して、その患者さんの足をみて、靴ずれや白癬菌症、胼胝があれば処置をし、日常生活での足の手入れの指導を行うのが有効な方法です。足病変のリスクの高い人は、1.足潰瘍や足壊疽の治療経験がある、2.靴ずれ・胼胝・白癬菌症を有する、3.腎不全・透析療法中、4.糖尿病性末梢神経障害がある、5.足に血流障害がある、6.血糖コントロール不良、7.高齢・独居・視力障害などです。足潰瘍や足壊疽を経験した人は、神経障害や血流障害が高度に進んでいて改善しない場合が多いので、足病変の再発リスクが最も高くなります。常に靴ずれを繰り返したり、胼胝ができやすい人や、白癬菌症のある人は、定期的に適切な処置を行わないと足病変が進行します。糖尿病の腎臓合併症が腎不全にまで進行すると、神経障害も血流障害も高度に進行していて、しばしば足潰瘍や壊疽を発症します。足の血流障害の典型的な症状は、長く歩くと下腿が痛くなるが休むと改善する間歇性跛行という症状です。日々の生活において、足や足の指を患者さん自身や家族が確認し、清潔に保ち、やけどや外傷を避け、爪を切るときも深爪をしないようにすることが大切です。また、足に傷や発赤、はれや出血を発見したり、痛みを強く感じたら、ただちに受診することが重要です。
今後、生活習慣病を抱えた団塊の世代の方々が、次々に重篤な疾患を患うことが予測されています。足を失った多くの高齢者が寝たきりに近い状態になります。糖尿病性足病変に陥らないために、健康的な生活を心がけること、糖尿病初期から厳重かつ適切な治療を行うことが何よりも重要であることは言うまでもありません。

早期胃癌の新しい内視鏡的治療・ESDについて



消化器内科医長 井上裕介
まず最初に、内視鏡的に(胃カメラで)治療できる胃癌とはそもそもどんなものでしょうか?胃の壁は表面から、粘膜・粘膜下層・筋層などと分かれています。胃の癌は最も表面の粘膜から発生し、下へ深く広がります。ある程度の深さに達すると、胃の壁から離れたリンパ節や肝臓などに転移します。外科切除では周りのリンパ節を含めて胃を切除するため、例えリンパ節に転移があっても治る可能性がありますが、内視鏡で取れる場所は胃の表面の一部だけのため、リンパ節や肝臓に転移した癌は、例え胃にある癌を完全に取り去ったとしても、転移した部分が広がり命取りとなります。つまり、「リンパ節などに転移の可能性がない」というのが内視鏡的切除で治る胃癌の条件となります。
以前までの内視鏡的治療は、スネアと呼ばれる金属の「輪っか」を病変部に引っ掛け、高周波電流を流して切り取る方法で、これはEMRと呼ばれます。この方法では大きく切ろうとすると胃や腸に穴をあけてしまう危険が高く、安全に一回で切れる大きさは2cm程度でした。
2cm以上の癌を何とか内視鏡的に切除したいという考えから、新しい治療法が考えられました。それは電気の流れるナイフで病変部の周囲を切り、下を剥ぎ取る方法で内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)といいます。この方法では、自由に胃を切れるため、大きさに制限はありません。
ESDの良い点は、病変の取り残しによる再発が少ないことです。以前の金属の輪で縛る方法(EMR)は、輪をかけたときに、滑って位置がずれて綺麗に取りきれないことがあり、取り残しによる再発が12%あると報告されています。一方、ESDでは大きさに関係なく、97%の病変を1回で切除できたと報告されています。
リンパ節転移のない早期胃癌は、外科切除を受ければほとんど治ってしまいますが、同じように治るならば、お腹に傷も付かず胃を残して以前と同様の食生活を過ごせる、比較的短期間で退院できるという点で患者さんのメリットは大きく、当科でも積極的にESDを行ってきております。 しかし、ESDの対象となる病変は「早期」癌のみですので、早期発見が大切であり、定期的に検査を(バリウム検査でなく胃カメラを)受けることが必要と考えます。

二年目の悩み



研修医 倉田直子
はじめまして、二年目研修医の倉田直子と申します。この時期になると、我々二年目研修医の誰もが悩むのが、進路選択です。現在の臨床研修制度では、我々は二年間をかけさまざまな診療科を研修する機会を与えられています。元々興味をもっていた診療科以外にも、研修を通して新たに発見できた面白さ・やりがいがあり、さらに悩みが広がってしまいます。先輩医師の背中から自分の理想の医師像を見出し、永きにわたって県内の医療に貢献できるような選択をしたいと思います。

チーム医療



研修医 清水朋彦
私は磐田市立総合病院で2年目の研修医として研修させていただいております。あっという間に一年の研修が終わってしまいました。この1年間に私が痛感したのは「医療はチームで行っている」ということです。看護師や技師はもちろん、それぞれの科の交流が非常に活発で一人の患者様を複数の先生方が知恵を絞って治療を行っているのです。
研修期間も残り僅かとなってしまいましたが、これからは自分もそのメンバーの一員となれるようにがんばっていきたいと思います。

僕のスタイル



研修医 小野裕之
2年目研修医の小野裕之です。
先日、ある患者さんに「先生!この前のクリスマスコンサートで歌った人だよね!私また絶対聴きたい。それまで私頑張るよ!」なんて言われちゃいました。とても嬉しい患者さんの声でした。
でも、歌ばかり歌っているわけではありませんので、ご安心を。ちゃんと臨床研修頑張っています。僕は患者さんと接する時間を大切にしようと思っています。とにかく患者さんのところへ行って話を聞き、何を困っているのか、何が不安なのか一緒に考えようと思っています。これからもこのスタイルは大事にしていきたいと思っています。