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道しるべ Vol.42

12月に行われたクリスマスコンサート
研修医の先生方もがんばってくれました。


地域周産期母子医療センターの建設始まる



理事兼小児科部長 本郷輝明
待ちに待った地域周産期母子医療センターの建設が始まりました。この2年間、センター設置場所をはじめ内部の構想について多くの人たちと協議を重ねてきました。特に助産師や新生児担当の看護師には多くのアイデアをいただきました(今もいただいています)。彼女たちは特別な熱意を持って母子センターの設計にかかわってくれました。そして概要と詳細が決まり、確認申請に対して県の許可がおり工事を始めることが出来ました。やっと第一歩を踏み出す事ができ喜んでいます。10月中旬からおおよそ14ヶ月の工事と内装の期間を見込んでいます。現在の新病院病棟は年間最大700名前後のお産を想定して平成10年に建てられました(当時のお産は年間320名で平成13年まで年間490名でした)。したがって分娩台は2台しかありません。新生児未熟児治療室は4床ありますが、出生直後の新生児も観察しますからいつも新生児が部屋一杯にあふれています。また沐浴時には新生児が集合しますが、このときは部屋からあふれ廊下にまでコット(新生児用ベッド)が並んでしまいます。この部屋の狭さは新生児回診に行っていつも心を痛めています。これからの未来を背負う新しい命の第一歩を迎えるにしてはあまりにも狭く騒がしい環境です。もっと祝福する気持ちのあふれた環境にしたい、少子化時代にもかかわらずこの地域で誕生してくれた感謝に満ちた環境を用意したい、といつも感じています。これは我々医療者の責任ではないでしょうか。 10年前の想定を上回って現在は年間1100のお産があります。生まれた子どもには愛情を十分注ぎたい母親も多く、出生後すぐからの母子同室の希望も多いです。しかし稀ですが水痘、麻疹に罹患した妊婦も入院してきますので、この場合は逆に母子隔離も必要です(そして他の母親や新生児とも隔離が必要です)。未熟児や新生児一過性多呼吸などを呈する新生児も年間140名ほど新生児病棟に入院します。これらの状況にもしっかり対応できるように周産期母子センターを設計しました。センターの1階には母親(父親)教室のための講堂をつくりました。講堂では、はじめて母親・父親になる若い人への講義のほかに、妊婦体操の指導や人形を使った沐浴指導も出来ます。また出産後の母親のための母乳指導の部屋も確保しました。新生児搬送用救急車の出入り口もあります。2階は産科病棟です。分娩台は年間1100のお産に対応できるように3台にしました。出産後子どもと一緒の部屋でゆっくり過ごしてもらおうと個室20床を用意しました。またゆったりした個室での分娩も可能なLDR(陣痛分娩産褥回復部屋)を1床造りました。未熟児や救急処置が必要なときにすぐ3階のNICU(新生児集中治療室)に搬送できるように新生児搬送用エレベーターも病棟内に設置しました。3階のNICUは9床を想定して場所を確保しましたが当初は6床で稼働させます。GCU(Growing care unit、発育観察ユニット)9床の部屋もNICUの隣にあります。また重症の新生児のために親が一緒に寝泊りできるマザーリング室も確保しました。
色々なアイディアを盛り込んだ周産期母子医療センターが磐田市民に愛され、静岡県民に自慢できる母子センターに育ってもらいたいと、(まだ誕生まで14ヶ月ありますが)お腹の中の子どもに夢を託す親と同じ気持ちになっています。

がんの放射線治療



放射線治療科 今井美智子
がん治療の適切なあり方として提唱されるものがあります。
「すべてのがん患者は最善の治療を受ける権利がある。最善の治療には最高の医療構造が必要であり、医療者は、最高の構造をもってその医療に当たる義務をもつ。」
現代のがん治療は、手術療法、放射線療法、薬物療法などで成り立っており、がんの種類、病期、全身状態、個人的な背景などを考え合わせ、適切な治療法が選択されます。つまり、各分野の専門家によるチーム医療によってなされます。
なかでも、放射線治療は、身体の負担が少なく、臓器の温存・形態の温存、医療経済上のメリットがあり、治療技術の飛躍的な進歩にあわせ、その役割は増大の一途をたどっています。しかし、実際の日本のがん患者のうち、放射線治療をうける人は20%で、米国の60%に比べて極めて低い状況にあります。がんの治療は、医学的進歩だけでなく、その時代の社会の要請によっても変動しますが、日本と欧米で、がんの種類の分布が違うことを考慮しても、放射線治療をうけるがん患者は、日本でも最低40%以上いるべきと考えられています。欧米と差がついている日本の現状の要因として、医療者側のものとしては、放射線治療現場の人員の不足が最大で、施設側のものとしては、高精度の放射線治療機導入・保守に対する費用確保、地域での治療機の共有のための連携などがあります。
これら時代の要請に応えるために、放射線治療における医療現場の国レベルの構造改革は、急務となっており、がん対策基本法がまずは制定されましたが、今後も一歩一歩進んでいかなければなりません。
同時に、磐田市立総合病院として、できることも先んじて行っていくことも大事です。最善のがん治療を中東遠地域に提供するため、地域の雄である磐田市立総合病院が、最高の放射線治療機を有し、適切な治療にあたることに、取り組んでいきたいと思います。また、日本放射線腫瘍学会と連動し、がんの放射線治療のALL JAPANの一員として、放射線治療の標準化や進歩に当院が加わっていくことで、皆様に最新の治療を提供したいと考えておりますので、重ねてよろしくお願いいたします。

ありがとう



研修医 西尾知美
初めまして、私は現在1年目の研修医として当院で研修をさせていただいております。
学生時代、知らない土地で一人暮らしがしたいという単純な動機で地元を飛び出し他県の大学に進学しましたが、6年間の大学生活の中で私の中に徐々に沸きあがってきた思いは地元へ戻りたいという恋しさでした。また医師不足である静岡県で働く事にやりがいを感じ、私を育ててくれた地元に恩返しをと、当院での研修を決めました。
磐田市立総合病院は学生時代に見学させて頂いた際の印象どおり、明るく活気にあふれた病院であり、スタッフがチームとなって協力しあえる雰囲気ができており1年目の私としてはとても働きやすい環境です。
救急室で右も左も分からない私は上級医の先生方だけでなく、看護師からも物品の配置場所、点滴の仕方など多くの事を教わり、技師からはレントゲンの読み方を教わりと、周りのスタッフ達に助けられ、大変心強く感じている毎日です。
最近ではようやく一通りの問診・診察をする事が身についてきました。元気になって退院していく患者様を見るたびにうれしさがこみあげ、「ありがとう」と感謝される事もでてきました。その度に私はうれしい反面で、まだありがとうと言われる程の事なんて何もできてないのに…と感じ、恥ずかしく思ってしまいます。そして上級医の先生方のような迅速な対応や的確な治療・考え方を少しでも多く吸収しなければと強く感じています。
「ありがとう」と言われることで逆に萎縮してしまうなんて事のないように、今のこの環境に甘えてばかりではなく、1年後、2年後に上級医のような判断・治療ができ、目の前の患者様を一人でも多く救う事のできるように日々励んでまいりますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

半年過ぎて



研修医 成瀬智康
私が磐田市立総合病院を研修先に選んだ理由は地域医療に貢献したいと考え、研修制度がとても充実していると感じたからです。実際に、研修開始から約半年が経ちましたが、毎日が新鮮な事ばかりで、上級医の先生方にも親切にして頂いて、非常に有意義な時間を送ることができています。この半年間で一番印象に残っている出来事は初めて死亡診断書を書いた時のことです。自分の仕事の重大さを改めて実感することができました。
これからも最大限皆様に貢献できるように切磋琢磨していきたいと考えております。どうぞよろしくお願いします。