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道しるべ Vol.34

センターでは昼、夜間の2クール透析業務を行っております。
ベッドは45床あり、その他の血液浄化も行われています。


外来治療室が開設されました



外来治療室師長 栗田たつ恵
化学療法の進歩などにより、外来での化学療法が普及してきています。当院では、入院、外来を問わず化学療法を行うに当たり、誤薬、過剰投与、患者誤認などの事故がないように細心の注意を払っています。

今まで化学療法を受ける患者様は、中央処置室で行っていました。中央処置室はさまざまな疾患を持った大勢の方が見え、その中で化学療法を行うことは好ま しいことではありません。また、一定時間内に行うことから、薬剤の準備などのため診察後、治療を開始するまでに長時間お待ちいただくこともありました。こ のような事態を改善し外来での化学療法を安全で、確実に、そして快適に治療を受けていただくことを目的に、昨年の10月2階フロアーに専用の「外来治療 室」が開設されました。医師、看護師、薬剤師がチームを組み各々の立場から情報の提供を行っています。

安全性と確実性

担当医より出されたレジメン(注射指示箋)は印字された指示箋で手書きによる文字の読み違いを防止しています。また、薬剤は患者様ごとに揃え薬剤師2人 でチェックしています。看護師はベッドサイドで患者様と薬品の照合をしています。担当医は薬剤の確認と注射部位に漏れがないことを確認しています。

生活の質の向上

治療を受けながら日常生活が円滑に送れる事が目的です。そのために化学療法に関する情報を提供し、わかりやすい説明や自己管理できるような指導、助言を し、患者様が安心して通院治療できるように援助しています。外来治療室を利用する患者様には入院中に外来治療室の見学をしていただき、スタッフの紹介をは じめ化学療法中の雰囲気をイメージしていただいています。そして、パンフレットを利用し患者様にあった説明をしています。パンフレットの内容が担当医から の説明と合うことで、患者様は化学療法を受けることに納得する場面も見られます。化学療法が終了した患者様も「ここは私の駆け込み寺なの」と言って、疾患 の不安や悩みのほか心配事等を言葉に表してくれます。毎日同じ看護師の対応のため「顔を見ると安心するの」「ここに来ると眠れる」という患者様もいらっ しゃいます。外来治療室の目的が少しずつ達成されてきているのではないかと感じています。

快適な治療環境

電動ベッドでテレビを見ながら化学療法を受けていただいています。飲食も他の患者様に迷惑にならない範囲内で可能です。治療室内には、トイレも設置されています。完全予約制として待ち時間を少なくし、治療時間を快適にと配慮した外来治療室です。

患者様を中心に医療従事者が「一緒に病気に立ち向かう」という強い姿勢を持ち、チームで支える事を目標に、明るくて温かみのある部屋としてゆきたいと思います。

呼吸器外科って



呼吸器外科科長 大井諭
呼吸器外科は何をする外科かご存じですか?外科はその専門性から消化器外科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科などのように疾患別・臓器別に専門分科してきました。呼吸器外科は文字通り呼吸器を診療する外科で、心臓と乳腺を除く胸部に存在する臓器のけが(外傷)と病気(疾患)を治療する外科のことです。

具体的な例をあげます。外傷は、交通事故による肋骨骨折、胸骨骨折そして肺挫傷などを治療します。疾患では、肺がん、自然気胸、縦隔腫瘍などを手術し、今話題のアスベストとの関係が言われている悪性胸膜中皮腫の手術療法も行います。

その中で今回は、日本人の死亡原因の1位である肺がんの予防と手術療法について簡単に説明させていただきます。

肺がんの予防法は?

肺がんの最大の原因は喫煙です。喫煙は、その他のがん、脳血管疾患、心疾患などほとんど全ての疾患の危険因子です。したがって、受動喫煙を含めた禁煙の徹底が肺がんの最大の予防法であり、全ての人たちの健康と高騰する医療費の抑制に貢献するのです。

肺がんの手術について

肺がんに対する標準的手術療法は肺葉切除術+リンパ節郭清(リンパ節を切除すること)です。肺は、左側は上葉と下葉の2葉、右側は上葉、中葉、下葉の3 葉に分かれています。標準的手術療法は、肺がんが含まれる肺葉とその周囲のリンパ節を一緒に切除する手術法です。また、肺がんの大きさや位置、リンパ節への転移の程度で、2葉切除や片方の肺を全切除する場合もあります。

次に実際の手術について説明します。手術は全身麻酔で行います。以前の手術は、背中に25cmから30cmの皮膚切開をおいて、胸を大きくあけて手術していました。そのため、患者様に与える身体的精神的負担は大きく、術後の回復には時間を要しました。しかし、最近になって胸腔鏡補助下肺葉切除術が行われるようになり、術後の回復も早くなってきました。この手術法は、今のところ早期の肺がんに限定した手術法ですが、5cmから10cmの皮膚切開と、1~2カ所の0.3cmから2cmの処置孔をあけるだけで行うことができる根治的肺がん手術法です。身体に与える影響は少なく、美容的にもすぐれた手術法です。当院でも積極的にこの手術法を取り入れて肺がん手術を行っています。手術時間は3時間から4時間ほどです。手術翌日には食事を開始し、数日で歩行可能となります。そして術後7日から10日で退院することができます。その後は外来で経過を見ますが、切除したがんの拡がり大きさによっては、術後抗がん剤を使用した化学療法を行います。その後5年間は外来通院していただき再発の有無をチェックしていきます。

呼吸器外科外来は、当院では火曜日と金曜日に行っております。肺がんだけでなく呼吸器疾患で相談のある患者様は気兼ねなくお声をかけてください。

虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の検査、治療法に関して



救急外来(循環器)医長 上杉研
近年、日本人の食生活の欧米化に伴い動脈硬化危険因子としての高血圧、糖尿病、高コレステロール血症が増加しています。動脈硬化が心臓の血管で起こった場合、狭心症や心筋梗塞を発症し、脳の血管で起こった場合、脳梗塞を発症します。

今回は主に狭心症、心筋梗塞の検査、治療法に関して説明します。狭心症は血管が狭くなり心臓の筋肉への血液の供給が不足する病気で、心筋梗塞は血管が詰まり心臓の筋肉への血液の供給が途絶する病気です。いずれも虚血性心疾患に分類されますが、心臓へのダメージという点で大きく異なります。狭心症の段階で適切な治療が行われれば、心臓へのダメージはほとんどなく治療後も普段の生活は可能です。しかし心筋梗塞に陥った場合、心臓へのダメージは重篤で、治療に成功しても心不全(心臓の力が弱くなる)へ移行し、日常生活に支障をきたすようなケースがあります。つまり狭心症の段階での早期発見、早期治療が非常に大切です。

通常、虚血性心疾患の確定診断は心臓カテーテル検査によって行われます。心臓カテーテル検査は足の付け根の動脈、あるいは腕の動脈から細く柔らかい管(カテーテル)を入れ、その管から造影剤を注入し心臓の血管を写し出し、狭窄部位(狭くなっている部分)や途絶部位(詰まっている部分)の有無を確認します。以前のカテーテル検査はほとんどが足から行われ長時間の安静を強いられる大変な検査というイメージがありました。しかし現在では、治療器具の進化によ り、足からでも止血器具の使用により安静時間が短縮され、カテーテルも細くなり腕からの検査が可能な場合もあり、検査後早期より歩行も可能で危険性も大幅に減少しました。治療方法は主に1.風船療法(血管を内側から拡げる)、2.ステント(血管を内側から支える金属の筒)留置等を行うことで病的に狭い血管内腔を拡げます。

以上、簡単に説明しましたが、健康維持、病気の予防には普段からの食生活、適度な運動、禁煙が重要です。また、労作時胸痛などで体の不調を自覚したら我慢をせず早めに医療機関を受診して下さい。早期発見、早期治療が大切です!!

はじめまして



研修医 木村哲朗
去年の4月より当病院で研修し始めて早くも1年が過ぎようとしています。皆様方には時には叱咤され、また時には励まされながら日々励んでいます。今回は新臨床研修制度について書かせて頂きたいと思います。

平成15年度までは6年間の医学生生活を終えた後、すぐに自分の専門科を選択(全く自由に選べます)し、基本的にはずっとその科をやっていくというもの でした。しかし他の科についても少なくとも初期的な治療についての知識・技能に関しては習得することが望ましいという厚生労働省の見解により、平成16年 度より新しい研修制度が始まりました。例えば外科医になりたい人も、耳鼻科や眼科に進みたい人でも、2年間の研修期間で内科や小児科等の決められた科を回 ることを必須とする、いわゆるスーパーローテートといわれるものです。具体的には研修1年目(医師1年目のほやほやです)には内科、外科、麻酔科、救急 を、2年目には産婦人科、小児科、精神科、地域医療を2~3ヶ月の期間でローテートします。

桜の季節となるころ当院をはじめとして全国の病院で新米医師が新しい研修をスタートさせます。皆様には御迷惑をおかけすることも多いとは思いますがどうか暖かい目で見守っていてください。