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道しるべ Vol.28

当院は地域の中核病院として救急医療でも大きな役割を担っています。救急車の受け入れだけでなく、ドクターヘリコプターによる重症患者の搬送も受け入れています。災害や大きな事故など今後もドクターヘリコプターでの搬送は多くなることが予想されます。


ヘルシー・トピアを目指して



事務局長 磯部健雄
(健康が第一?クオリテイ・オブ・ライフ = 磐南生活圏)

どんなにお金があっても、物質的に恵まれていても、身体に何らかの支障があれば、精神的に、あるいは行動に影響が出るものです。誰もが生ある間は充実した生活・より質の高い生産活動・文化活動ができる創造的な人生を全うしたいと願うものです。

私達の目指す「ヘルシー・トピア」とは、病院と市の行政が協力しあって、磐南地域に居住するすべての人々が健康で豊かな生活ができるようサポートしていこうというものです。病院としては、"スポーツのまち=磐田"を掲げ、健康で明るく爽やかな市民の住むまちづくりに取り組んでいる市行政を、医科学・健康増進の側面から市民の皆さんに質の高いサービスを提供していくことです。

それを要約すると以下のとおり二つからなります。

(1)健診センターの充実・健診データの一元化

癌・心疾患・脳疾患の三大成人病の原因の多くは生活習慣です。これらの疾患の「早期発見・早期治療」を目指し、市民の健康診断を充実。市民の「健康寿命5歳アップ10年計画」などの数値目標を掲げ、現在、浜松の某病院に委託しているものを合併後、順次福田、竜洋…と段階的に健診サービスを充実し、合わせて地域住民の医療データ・健診情報などをITで一元化し活用します。診療所・病院はもちろん、健康増進センターの保健師・栄養士やスポーツ指導者などがお互いに連携しあい、その人に応じたケアを医師(開業医・病院)が中心となって、チーム支援によりキメ細かな健康サービスを行うというもの。特に高齢化が進む現在、生活習慣病の予防・改善は急務だといえます。

(2)市民皆スポーツによる健康な市民づくり

「自らのまちは自らの手でつくる」、「自らの健康づくりは自ら作り出すもの」の精神のもとに"スポーツのまち=磐田"実現のため、Jリーグ・トップチームのジュビロ磐田を頂点にスポーツを医科学的にかつ総合的にアプローチして得られた知見を市民一人ひとりに還元します。老若男女、そして健常者、障害者を問わず各個人の状態に応じた適切なスポーツができるようデータを活用。そして、市民誰もが最低1つのスポーツをエンジョイし爽やかな汗を流しさらさらの血液に改善する??というように市民自らが喜々としてスポーツを通じて健康的な市民づくりを推進します。例えば、足首・膝・股関節などに支障のある方には、温水プールを活用するとか??少々太り気味の方には、ゲートボールやグリーンボールなど楽しんで体内の脂肪を燃焼していただくとか??寝たきりの老後でなく「健康で若々しいシニア生活を楽しもう。健康寿命を延ばそう。」の合言葉で。???

「ヘルシー・トピア」の実現にはクリアしなくてはならない課題は多いといえます。しかし、病院職員が一市民として、また、まちづくりの担い手としてその理想郷づくりに活躍できれば、こんなに嬉しいことはありません。

近い将来、「市民の皆さんとともに一つ一つ着実に積み上げて、健康人の住む理想郷ができたら」と思います。

(今年の初夢より)「ヘルシー・トピア を目指して」

耳鼻科へよくある ご質問と回答



耳鼻咽喉科医長 大川靖弘

難聴と耳鳴りが治らない

難聴には、音の伝わる部分の障害からくる伝音性難聴と、音を感じ取る神経の障害である感音性難聴があります。中耳炎では、鼓膜や耳小骨などの音を伝えるところを作り替える鼓室形成術を行うことにより、難聴が改善されれば耳鳴りもおさまる見込みがあります。加齢や騒音性の感音性難聴にはそれに伴う耳鳴りでお困りの方が多くいらっしゃいます。現在のところ耳鳴りの原因や発生する仕組みは十分には解明されておらず、そのため確定的な治療法はありません。老人性難聴や騒音性難聴は慢性的なものであり、それ自体の治療も困難です。耳鳴りの完全な消失を望まれるのは難しいといえますが、治療により耳鳴りが和らぐことや気にさわらなくなることもあります。幸いに、人は不必要な音は次第に聞き流せるようになるものです。耳鳴りに気を取られ過ぎないように、なるべく慣れるようにしてください。また、耳鳴りの感覚は特に過労や睡眠不足などのストレスの状態でより感じやすくなるものであり、心身共にストレスの解消につとめられるのが良いでしょう。

良性発作性頭位眩暈症とはどういう病気でしょうか?

この病気は頭の位置が急に変わった時に数秒してグルグル回るめまいを起こすもので、朝起床時や寝返りの時に多いようです。天地が回るのでビックリしますが、繰り返しめまいの起こる頭位をとることによって弱まっていく傾向があります。脳の病気からくるものではなく内耳の障害によるものであり、自然に改善する傾向があるため良性といわれています。内耳の中はリンパ液という水で満たされおり、その中にバランスの神経のセンサーである感覚細胞があります。感覚細胞の表面の毛の上に砂のような耳石というオモリが乗っており、それが頭や体の位置を感じ取っています。何かの原因で耳石が剥がれ落ちてリンパ液の対流をつくり、頭を動かすたびに過剰な刺激になっているという説が一般的です。頭を動かすたびに不快なめまいが起きますが、これには減衰傾向があるため、頭の位置をむしろ積極的に動かすことにより、剥がれ落ちた耳石を流れない所に落ち着かせるという理学療法があります。具体的には、布団の上などの安全な所で、仰臥位から坐位へ、坐位から仰臥位への寝起きの運動や、右下から左下頭位へ、逆に左下から右下頭位への寝返りの運動などです。

いつものどに痰が絡んだ感じがします

のどに痰が絡んでいる感じや何か引っかかっている感じがするなどの症状は、耳鼻咽喉科外来で比較的多いものです。耳鼻咽喉科や呼吸器科あるいは消化器科でも詳しい検査で異常なしとされた場合は、のどに異常感のみを感じる咽喉頭異常感症と診断されます。はじめは軽い炎症があり、おそらく風邪をひいた後の鼻副鼻腔炎や咽頭炎などの慢性炎症が長引いてこのような症状に結びついているのでしょう。また、加齢によりのどの粘膜の働きが悪くなったり、乾燥したりすると、よけい異常感を感じやすくなります。症状の増悪傾向や、嗄声(声がれ)、のどの痛み、飲み込みにくさなどが現われるということがなければ、異常感の症状が長く続いてもむしろ安心といえます。悪性腫瘍の場合は、同じ症状が長く続くよりも悪化、増悪することが多いからです。しかしながら、症状が出にくい場所に隠れている腫瘍が見つかることもあり得ますので、時々耳鼻咽喉科を受診され定期的な診察を受けるのが安心です。

手のしびれ整形



外科医長 豊山起光
整形外科の外来でしばしば遭遇する手のしびれについてお話したいと思います。

しびれといってもいろいろなしびれがあります。しびれの表現は難しく、適切に表現することは困難です。たとえば患者様にどんな感じのしびれですかと質問しても、『ジンジン』、『ビリビリ』、『チクチク』、『ピリピリ』、『ズキズキ』といった個々の患者様で表現は様々で、必ずしもすべての患者様のそのどれかが当てはまるわけではありません。しびれの原因も神経が圧迫されて起こるもの、血液の流れが悪くなって起こるもの、糖尿病などの病気や中毒によって起こるものなど原因は様々です。

そのためにしびれがどこからきているのか、原因をきちんと見つけて、適切な治療を行うことが大切になります。

手のしびれは首の神経が圧迫を受けてしびれる場合や手の神経自体が圧迫されてしびれる場合があります。首の神経が圧迫されている場合は首の痛みや肩こりを伴っていることが多く、首を傾けると手に『ビリッ』と電気が走ると言う患者様もいます。なかには手の力が入りにくくなる場合もあります。次に手の神経自体が圧迫されている場合ですが、手には正中神経、尺骨神経、橈骨神経と主な神経が3つあります。そのうち手のしびれの原因で多いのは正中神経と尺骨神経です。正中神経が圧迫などを受けると親指から薬指までしびれてしまうし、尺骨神経が圧迫を受ければ小指と薬指がしびれます。たとえば肘をテーブルなどにぶつけたときに小指がしびれますが、その原因となる神経が尺骨神経です。

しびれを放置しておくと、痛みが出てきたり、手の筋肉がやせてきてしまうこともあります。ほかには細かい動作がしにくくなり、たとえばボタンを留めたり、字を書いたり、洗顔で水がこぼれたりといった症状がでたりします。初期の段階ですとお薬や装具、日常生活での注意などにより治る場合がありますが、筋肉がやせてきてしまうと手術をしなければならない場合もあります。

最初にもお話しましたがしびれの原因は様々で、なかには首の神経と手の神経が同時に圧迫をうけたり、糖尿病によるしびれと重なってしまったりする場合もあります。しびれがある場合は早いうちに一度医療機関を受診することが大切だと思います。